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トヨタ C-HR G(ハイブリッド/2WD)
C-HRはトヨタの世界販売戦略車として発売するコンパクトSUVです。ライバルはマツダCX-3・日産ジューク・ホンダ
ヴェゼル・アウディQ2になります。
すでに、C-HR S-T
(1.2Lターボ/4WD)は北海道の雪道で試乗済みで、今回は積雪とは無縁の地域で2WDであるハイブリッドの試乗を行いたいと思います。
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試乗車概要
TOYOTA C-HR 1.8L HYBRID G
おさらいになりますが、C-HRのラインナップは1.2Lダウンサイジングターボと1.8Lハイブリッドの2本立てとなっています。
そしてもっとも意味が不明なのは、C-HRのハイブリッドグレードには2WDしか設定されていません。すでにプリウスE-Fourで実用化されているのに
です。
そして今回は雪道とは無縁の地域で2WDのハイブリッドに試乗することにします。
正式グレードと概要
TOYOTA C-HR 1.8L HYBRID G
排気量
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1,800㏄
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最高出力/トルク
(システム出力)
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122ps/-kgm |
走行距離 |
291km
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今回の平均燃費
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後日公開
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車両本体価格 |
300万円ほ
ど |
試乗日の路面状態 |
ドライ・ウェッ
ト
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C-HRには、SグレードとGグレードの2通りがあります。そこに-Tがつくグレードがガソリン車1.2Lターボエンジンを搭載、ついていないものがハイ
ブリッドになります。
今回は、豪華装備が魅力的なGグレードの試乗記になります。
C-HR Gグレード
エクステリア(外観)
すでにSグレードでC-HRの外観デザインは紹介しており、おさらいになる気もしますが、改めて紹介させていただきます。
よりスポーティな見た目になったフロ
ント
C-HR フロントデザイン
良く言うなら近未来のロボットのようなデザインです。しかし、車体中央にトヨタエンブレムが入っていますが、かなりの違和感を覚えます。ヴェルファイアや
ヴォクシーのようなロボットのようなフロントデザインであるため、ネッツのエンブレムを装着した方が合いそうです。
(純粋に皮肉等の意味は本当にありません。)
C-HR G 横から撮影
少なくともマツダCX-3よりSUVである印象を受けます。
もっとも、ロボットのようなデザインは否めませんが・・。
また、Gグレードには切光光輝の18インチアルミホイールが装備されています。主にSグレードとGグレードの差になります。
C-HR ハイブリッド
G リアから撮影 これはSUVクーペでは?
C-HR G リアから撮影。奇抜なデザインにも見えます。
C-HRはトヨタの世界戦略SUVとして販売されていますが、よくよく見てみるとSUV+クーペのデザインに見えます。日本車では例がありませんが、ドイ
ツ車では、BMW X6/X4およびX2?、メルセデスベンツ
GLCクーペ/GLEクーペ等で採用例があり、C-HRもその布石を打ったのではないでしょうか。
そのように考えたデザインであれば、日本人的に納得のできないデザインであっても、世界販売戦略的に理にかなうデザインであると言えるでしょう。
C-HRにもとうとうシーケンシャル
ウインカーが・・・
アウディやアウディをパクったレクサスと同様に、流れるウインカーです。
Bi-Beam
LEDヘッドライト(LEDでロー/ハイビーム対応)をオプションで装備することが可能ですが、そのオプションを手に入れた瞬間に漏れなく流れるウイン
カーも手に入れさせられるのです。(フロントのみ)
C-HRでアウディのようなウインカーの動きをするのが嫌な場合にはオプションを装着する必要はありませんが、
もれなくハロゲンライトが点灯するようです・・・。
C-HR Gグレード
インテリア(内装)
続いてはC-HRのインテリアの紹介です。Sグレードとは異なり、C-HR Gグレード豪華に見えるインテリアが特徴でもあります。
少し贅沢に見えるC-HR
Gグレードのフロントシート
上級ファブリック+本革です。オプションで本革シート(ファブリックの部分無し)の選択が可能です。
フロントシートは手動シートです。
C-HR Sグレードには上記ファブリックシートが装備されています。
フルオートエアコン等の装備はSグレードと同じです。
贅沢に見えてもC-HRの後部座席は
狭い
C-HR Gグレードの後部座席
SUVではありますが、コンパクトSUVであるがため後部座席は決して広くはありません。
C-HR ハイブリッド G 走行性能
つづいては、気になるC-HR ハイブリッドの走行性能です。
まずは街中走行
渋滞の中を走行中
先代のプリウス(30系)と比較をしてもモーターのみで走行できる距離は長くなりました。一般的にモーターはエンジンよりもトルクがあるため街中の走行は
快適です。また、今さらですがアイドリングストップされてもエアコンは普通に効いているのも大きなメリットであると言えます。
続いてはC-HR
HVで高速道路を走りました。
C-HR HVで高速道路を走行
C-HRガソリン車1.2Lターボとの比較にはなりますが、バッテリーやモーターを積んでいる分、C-HRハイブリッドは重たくなるため、性能は不利にな
りそうなイメージがあります。
しかしそれは逆で、重量配分も含めて良いためか、ガソリン車以上に高速時の安定感を感じられます。
※ただし、C-HR 1.2Lターボ試乗時にはスタッドレスタイヤを装着していました。
また、一方で加速性能も現行プリウス(50系)並みになるはずですが、狭い日本であれば問題ありません。が、CVTの設定がミスマッチな1.2Lガソリン
ターボと比較をすれば、優れた加速性能はあると言えます。
C-HRハイブリッドGで山道を走行
しました。
山道を走行しました。
結論を申し上げると悪く無いです。ドイツのSUVと比較をすると頼りにならないものの、重量感のある車であるためか、カーブを安定して曲がることが可能で
す。ロールもしませんし、ハンドルのキレも良いです。
本当はトヨタだったのでコーナリング性能は馬鹿にしたかったのですが、C-HR
ハイブリッドにこれだけの性能があれば、馬鹿には出来ません。また、4WDのC-HRガソリン車よりも安定しているのは間違えなさそうです。
またGグレードには18インチのアルミホイールが装備されており、Sグレードに装着される17インチアルミよりインチアップされたことで、乗り心地は悪く
なるかもしれませんが、走りがより一層ピリッとするため、Gグレードはオススメです。
大雨(スコール)での運転も怖くない
途中でスコールに見舞われました。
前方を走行する車をご覧になればお分かりの通り、水たまりの多い道ではありましたが、ハイドロプレーニング現象が起きそうな気配は無く普通に走行可能で
す。
ただ、万が一途中で冠水しているような場合には、ハイブリッドである以上感電が心配にもなります。
C-HR ハイブリッド
G 走行性能総評
一言で申し上げるなら現行プリウス(50系)のSUVです。
好き嫌いはありますが、現行プリウスになってから特に足回り性能に磨きがかかったため、欧州車のCセグメントハッチバック(VWゴルフやアウディA3等)
より少し劣ったくらいの感覚で走りを楽しめるようになりました。
C-HRハイブリッドも同様です。
プリウスと同等の性能があり、SUVであることを考慮すると、どちらかと言えば満足できるSUVになるのでは ないでしょうか。
また、C-HR
1.2Lターボ(ガソリン車)と比較をすると先述した通り、ハイブリッドの方が重心が低くなるためか、車自体が安定して走ることが可能です。
C-HR ハイブリッド
G 気になる点
すごいどうでも良いことを中心にお伝えしようと思います。
しかも、C-HR 1.2Lガソリン車でお伝えしたことのおさらいです・・・。
シフトはストレートタイプ
C-HR
1.2Lガソリン車では、MTモードがありましたが、C-HRハイブリッドはB(ブレーキング)のみです。ただ、せっかくなのでMTモード付き(正式名
称:電気式無段変速機+6速シーケンシャルシフトマチック)であると尚可と言ったところです。
プリウスやノート e-Powerみたいに電子選択式よりは使いやすい分マシでしょう。
Bに入れた後にDに戻すのが面倒・・・。
後方確認が非情にしづらい
C-HRで一番許せない点でもあります。
視界が悪すぎて危険すぎます。
C-HR ハイブリッド
G 総評とまとめ
C-HRはデザインが奇抜である割に、無難だと言われればその通りですが、だからこそ日本人は安心してトヨタ車を購入しているのだという認識を持ちまし
た。ただ、日本では売れ無さそうな外観デザインであるにも関わらず、ヒットさせられるトヨタは凄いとも感じられます。
そして、
C-HRハイブリッドを運転するにおいて、すべてにおいてバランスが良いのです。
また、大きさもそれほど大きくないことから、日常生活の足としても利用することが可能です。なんといっても30.2km/L(メーカー公表値)の燃費性能
を持っているのも魅力的ではないでしょうか。
C-HR
ハイブリッド(2WD)とC-HR ガソリン(4WD)の比較
ハイブリッド車は1.8L+モーター・ガソリン車は1.2L+ターボとなっております。正直に申し上げるなら、1.2Lガソリンターボはパワー不足感が否
めません。さらに4WDしか設定が無く、自動車税が安くなったとしても、無駄に燃費が悪い車をわざわざ買うようなイメージになります。
したがって、雪国で生活をするわけでなければ、ハイブリッド車をオススメします。
実際にハイブリッドで雪道を走ったことはありませんが、少なくとも、苫小牧周辺で生活する分には2WDのハイブリッドでも問題無さそうではないでしょう
か。
車両本体価格が高い C-HR
ハイブリッド
C-HRの難点を挙げるとすれば、
・賛否両論の外観デザイン
・後方確認の非常にしづらい
・車両本体価格が高い
にあります。
トヨタは若い世代向けにC-HRを開発したと主張をしますが、まず若い世代で300万円も掛かる車を購入するかが疑問に感じられます。さらに、年収が高く
なる30代の場合、子育てに追われると狭い車内の車は実用的ではないし、やはり養育費を考えると300万円の車は少々高いように思えます。
さらに、
C-HR
にプラスαの金額を出せば、車内も広くて実用的なハリアーが購入出来てしまうのです。
実際、C-HRの見積もりをトヨペット店に取りに行った人が、ハリアーを買って帰ってくるという話が一時期話題になり、その理由がC-HRが思ったより高
くハリアーはグレードを選ばなければ思ったより安く購入できるため、だったらハリアーを買おうとなったらしいです。
結果的に、C-HRの発売でハリアーの購入層の若返りに成功したようです・・・。
C-HR ハイブリッドG まとめ
・実際に走れば分かる。イイ車。全体的にバランスが取れている。
・ハイブリッドだから燃費が良い。
・街中走行だけ繰り返してもトヨタ品質であるため壊れる心配はない。
・高さ1,550mmであるため(2WD)、立体駐車場にも入れられる。
・奇抜な外観に目が行くため、高さ1,550mmであるにも関わらず中途半端感がない。
・いうまでもなくオフロードを走るSUVでは無い。
・車両本体価格が高くもう少し出せばハリアーが購入できる。
・リアウィンドウが狭く、後方視界が悪いため、バックモニタは安全上必須装備になりそう。
・LEDのウインカーが必要だが、流れるウインカーはC-HRには不要ではないかと。
・ハイブリッドに4WDであるE-Fourが無いのが難点。
C-HRの日本仕様に関しては、パワー不足という意見が多いです。したがって、1.8Lハイブリッド以外に、ディーゼルエンジン搭載車や北米仕様のように
2.0Lなどがラインナップに加えるべきでは ないでしょうか。
もっとも、300万円でC-HRを購入するのであれば、筆者は問答無用でハリアーを選択します。
関連項目:
トヨタ C-HR
S-T(4WD/1.2Lダウンサイジングターボ)
ハリアー ハイブリッド プレミアム "アドバンスドパッケージ"
日産 ジューク NISMO
マツダ CX-3 XD プロアクティブ
クラウンハイブリッド アスリートS
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