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カローラフィールダー ハイブリッドG W×B
(160系/後期)
沖縄本島のどこかで撮影
トヨタ
カローラフィールダーは、カローラ(アクシオ)のステーションワゴンタイプとなっており、160系フィールダーはカローラとしては11代目になる歴史ある
車です。
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試乗車概要
TOYOTA COROLLA FIELDER HYBRID G W×B
160系カローラフィールダーは2012年より販売されている車両ですが、ハイブリッドの発売開始は2013年と歴史が浅いです。
2015年にマイナーチェンジが施されており、今回の試乗車はマイナーチェンジ後の後期モデルになります。
歴史がある車の最新テクノロジーはどういったものでしょうか。
正式グレードと概要
TOYOTA COROLLA FIELDER HYBRID G W×B
排気量
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1,500㏄
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最高出力/トルク
(システム出力)
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-ps/-kgm |
走行距離 |
110km
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今回の平均燃費
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-km/L
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車両本体価格 |
約250万円ほ
ど |
試乗日の路面状態 |
ウェット
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カローラフィールダー ハイブリッドG W×B(ダブリュー バイ ビー)は、カローラフィールダーの最上級グレードに該当します。ハイブリッドG
エアロツアラーという上級グレードをベースに、Bi-Beam LEDヘッドライトを標準装備にしたり、各箇所に専用の加飾を施されているのが特徴です。
ただ、普段大手レンタカー会社で借りるカローラフィールダーと比較をすると思ったより魅力的な1台であることが感じられます。
カローラフィールダー
ハイブリッドG W×B 外観
まずは、カローラフィールダーの最上級グレードであるW×Bの外観を眺めることにしましょう。
カローラフィールダー
W×B フロントから撮影
カローラフィールダー W×B フロントから撮影。
後期モデルになり、ライトがシュッとした印象です。多くの人はカローラという車にカッコよさを求めていないと思いますが、デザイン的にそんなに悪く無いよ
うに思えます。大学生の集まりで車出しをさせられ、このフィールダーW×Bで行ったとしてもカッコ悪いとは思われないでしょう。
もっとも、カローラという車名を出した時点でどのような反応になるかは未知数ですが・・・。
ただ、フロントダクト(黒い網目の部分)が極端に大きく、まるでDreams Come
Trueの吉田美和さんの口を見ているようです。
カローラフィールダー
W×B 横から撮影
カローラフィールダー W×B 横から撮影
カローラもスポーティグレードになると、オジサン臭い印象を感じることは無く、ライバル車に該当するであろう商用車みたいな外観が特徴の日産ウィングロー
ドに乗るよりもマシです。
また、私の勝手な印象でカローラと言えばスチールホイールを履いている印象が強いのですが、
16インチアルミが装備されているようです。
エアロに対してのデザインを考えると悪く無いと思います。
カローラフィールダー
W×B リアのデザインは・・・
個人的にリアのデザインはいただけません。
レクサスLX570のリアデザインは商用車のようだと紹介しておりますが、フィールダーのリアデザインはフィールダー
バンという車名がピッタリなくらい商用車を彷彿とさせるデザインとなっています。
トヨタだとスピンドルグリルに代表されるように、1つのデザインを全車種に取り入れすることでブランド力を高める動きが各自動車メーカーでありますが、その
1つのデザインが駄作だった場合、すべての車のデザインがダメになってしまいます。
フィールダーとLX570のリアデザイン似せるつもりは無いのでしょうが、それに近い状態と個人的に思います。
カローラフィールダー
ハイブリッドG W×B インテリア
こちらもカローラフィールダーの最上級グレードということで、どのような内装になっているのか気になります。
カローラフィールダー
W×B 運転席周り
運転席周り
フロントシート(さすがに電動シートは装備されていません。)
アクアX-URBANやUSトヨタ
カムリSEなど、どれも似たような内装ですが、ヨーロッパ車ではあまり見かけないインテリアです(ちょっと良いグレードはすぐに本革になるし)。こんなカ
ローラでもスポーティな印象に仕上がっており、日本のメーカーは演出が上手であると感じさせられます。
そのため、内装の見た目も いかにも日本車という感じではありますが、普通に良い印象を持てます。
タコメータ付き メーター
グレードの低いガソリン車にはタコメーターが無かったような。
トヨタのハイブリッド車でタコメーターを装備している車両は非常に珍しく、レクサスLS600hLやCT200hでしか見たことがありません。(しかも設
定しないとタコメーターになりません。)また、クラウン ハイブリッドですらタコメーターは表示されなかったと記憶しております。
非常に見やすいアナログスピードメーターなのは、年寄り的にはありがたいのですが、なぜ、タコメーターが装備されたのかが謎でもあります。
ステアリングスイッチ付き 本革巻き
ステアリング
個人的にはなりますが、本革巻きステアリングは重要なアイテムです。
写真で表示されているスイッチ類はメーター内のTFTマルチインフォメーションディスプレイを操作するのに利用します。最近のトヨタ車の多くは、メーター
無いにマルチインフォメーションディスプレイが装備されています。
フルオートエアコンも装備
フルオートエアコンも装備さています。
かつてカローラという車が一般大衆車であることを考えると、上記の装備見た限りなんと贅沢な車になってしまったのだろうと思ってもしまいます。
カローラフィールダー後部座席
FF車であるため、無駄なモノも一切なく広々としています。
ただ、合成皮革の部分は定期的に掃除をしないと汚れが目立ってしまうので注意が必要です。
リアシートの座面の下をよく見ると、
バッテリーのスペースでしょうか?
空間を無駄にしないトヨタの努力を感じられます。なお、私はトヨタの回し者でも社員でもありません。率直な意見を述べております。
トランクルームも見てみましょう
コンパクトカーより一回り大きい車だけあって、アクアと比較をすると広さを感じられます。
スノーボードならいけますがスキー板だと、たての方向に収納するのは少し難しそうな印象です。(たて×よこ×高さ の「たて」の方向)
また、
このレバーを引っ張ると・・、
後部座席がフラットになります。
さすがステーションワゴンと呼ばれるジャンルだけあり広いです。24インチの自転車(普通のママチャリ)なら何とか入りそうですね。3名乗車なら
スーツケースだって いくらでも入ると言っても過言では無さそうです。
カローラフィールダーハイブリッドはハイブリッドでありながら、これだけの収納力を持たせました。クラウンやレクサスGSやLSでなければハイブリッド=
荷物が入らないという概念は無くなりそうですね。
カローラフィールダー
ハイブリッドG W×B 走行性能
続きましてはカローラフィールダー ハイブリッドG
W×Bの走行性能です。基本的なパワートレインはアクアと同じです。そのため、車両重量が重たくなったカローラフィールダーでは
どのようになるのか心配にもなりますが、アクアとあまり変化は感じられませんでした。
カローラフィールダー
ハイブリッドG W×B 高速道路を走行しました
沖縄自動車道を走行
あまり感想はありません。沖縄自動車道においては急な追い越しをする必要性も無く、加速性能の悪さが気になることも ありませんでした。
高速安定性に関しても、特筆すべき点はありません。欧州車ほどは優れていませんが、今どきの日本車は必要最低限の安定感はあると思います。
カローラフィールダー
ハイブリッドG W×B 山道も走行
今さらどこだか覚えていませんが、沖縄の山道にやってきました。上の写真で何となくわかっていただければと思いますが、沖縄本島周辺でもオスプレイは当た
り前のように飛行しています。
それを国防と思うか、(米軍基地の存在で)生活の糧と思うか、危険だと思うかは人それぞれですが、まさか近くで見るとは思いませんでした。
それはさておき、山道でのカローラフィールダー ハイブリッドG
W×Bの走行性能ですが、アクアのコーナリング性能を思ってなのか、カローラフィールダー ガソリン車よりも安定したコーナリング
性能を得られている感じがあります。
また、185/55R16という通常よりも扁平タイヤを装着することで、よりコーナリングの安定感が増すのでしょうか。
カローラフィールダー
ハイブリッドG W×B 街中で走行
那覇市内
渋滞していてストップ&ゴーが多くても、モーターのアシストで発進時もスムーズな加速が出来ることから楽に運転することが可能です。しかし、後述するよう
にフィールダーにセーフティセンスPが装備されていれば、さらに運転は楽になることでしょう。
一家に1台で運転が苦手な奥様(または旦那様・・・)が運転される場合でも操作性も良く、さすが長年愛されるカローラであると感じられます。
カローラフィールダー
ハイブリッドG W×B 運転して感じた乗り心地
カローラフィールダー最低グレードの1.5Xだろうと、W×Bだろうとサスペンションに違いはありません。
しかし、先述している通り、カローラフィールダー ハイブリッドG
W×Bには若干ですが扁平タイヤを装着しています。どうもその効果が強く出ており、ちょっとした段差を通り過ぎる際にも、車内の揺れが最小限にとどまるの
です。
乗り味に締まりにがあって、なかなか良い感じです。(嫌な横揺れがありません。)
イメージ的には、クラウンに19インチのタイヤを装着するようなイメージです。または、210系クラウンが前期から後期にマイナーチェンジされ、いなしサ
スペンションが上手く作動しているイメージでしょう。そのくらい乗り味が良いです。
カローラフィールダー
ハイブリッドG W×B その他
いつも通り、セーフティセンスCの話題など、いくつかまとめました。
まずはセーフティセンスCについて
カローラはマイナーチェンジを機に、セーフティセンスCがオプションで装備されるようになりました。言うまでもありませんが、これにより安全性が大幅に向
上しています。ただ、上級版のセーフティセンスPを装着できるよう設計されておらず、フルモデルチェンジの際は期待したいです。
写真左:オートマチックハイビーム
写真右:先行車発進告知機能
セーフティセンスCには上記のような機能がある他、車線逸脱防止機能もあります。
ただし、前方車追従機能などはセーフティセンスPでないと装備されていません。
カローラフィールダー
W×BのヘッドライトはLEDが標準装備
Bi-Beam(バイ ビーム)LEDヘッドライト
Bi-Beamのバイとは、2つという意味があり、男性も女性もイケる人のことをバイ(セクシャル)と言うほか、アルピナやAMG等でツインターボのことをバイ
ターボ(ビ ターボ)とも表現します。
ビームはその通り、ハイビーム・ロービームのことを表し、ハイビームもロービームもLEDでイケるヘッドライトがBi-Beamとなります。従来LED
ヘッドライトの場合、ハイビームはハロゲンライトであったことが多かったのですが、これによりLEDハイビームが可能になり、より一層視認性が増します。
現在では、クラウン等の高級車にも採用されている技術です。
カローラフィールダー
ハイブリッドG W×B 総評とまとめ
昔、カローラワゴンと言うと商用車のイメージしか無く、カッコ悪い車の1つでした。現在、カローラ系の車種において商用車は発売されておらず、乗用車専売
車となりました。そのためか分かりませんか、カローラ=ダサいは脱した印象があります。
しかし上記は私の意見であり、市場がどう捉えるかは別問題でもあります。
そんな中、カローラは日本市場では売れないにも関わらず、細かいグレード細分を行っており、フィールダーにおいては、1.5Lガソリン・1.8Lガソリ
ン・1.5Lハイブリッドと多種多様なグレードがラインナップに存在します。
これはトヨタがカローラという車に力を入れている証拠でもあると考えれます。(販売されている地域が日本だけでは無いという点も挙げられますが。)
また、今回の試乗車であるカローラ フィールダーハイブリッドG
W×Bも魅力的な装備があり、カローラ=オジサン車というイメージを払しょくさせてくれます。
カローラフィールダー ハイブリッド
G W×B まとめ
・カローラというオジサン臭い車ではあるが、オジサン臭さから脱却したデザインがW×B。
・カローラにもハイブリッドが導入され、無理にプリウスを購入する必要が無く選択肢が広がる。
・カローラフィールダーHVであるが、HVであるために荷室の容積が減るという問題は無し。
・性能は50系プリウスには及ばないものの、重量の軽いアクアと遜色なし。
・基本的に運転しやすく良いクルマである。ただし、面白味を求めてはいけない。
ということで、カローラフィールダー ハイブリッドG
W×Bは最上級グレードということもあり、非常に良い仕上がりになっているようです。ただし、私自身購入候補に挙がるかと聞かれれば、答えはNOになるで
しょう。あまりに普通すぎる車を購入するなら、クラウンを選択します。
関連項目:
トヨタ プリウスS E-Four
トヨタ アクア X-URBAN(10系/後期)
アウディA1 1.0TFSI
スポーツバック
BMW ミニ
クーパーS(3ドア/F56)
スズキ ハスラー JスタイルⅡ ターボ
スズキ イグニス ハイブリッドMG
マツダ デミオXD(ディーゼル)
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