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トヨタ クラウン マジェスタ Fバージョン
TOYOTA S210 CROWN MAJESTA F-Version(V6-3.5L HYBRID)
2013年より現在のクラウンマジェスタは「マジェスタ」として6代目のモデルになります。クラウン
マジェスタは、クラウンの最上級モデルに位置し、従来はV8エンジンを搭載しているのが特徴でしたが、この6代目からV6-3.5Lハイブリッドにダウン
サイジングが図られました。
搭載されている動力はレクサスGS450hと同じものであるため、実質的に4.5Lのパワーの体感できるはずなのですが、いつも期待外れの動力性能を作っ
ているトヨタの実力は いかがでしょうか。
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試乗車概要
正式グレード
TOYOTA CROWN MAJESTA F-Version
(2015年10月以降の後期モデル)
排気量
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V6-3.5L
HYBRID
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最高出力/トルク
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-/-
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走行距離
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約50km
(首都高含む東京都内)
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今回の平均燃費
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測
定せず
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車両本体価格
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約 700万円
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試乗日の路面状態
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ドライ
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今回の試乗車はクラウン マジェスタがV8エンジンからV6+ハイブリッドにダウンサイジングされたクルマで、ハイブリッド以外の選択肢はありません。
さらに、FRモデルであるためV6-3.5Lエンジンを選択することが可能なものの、4WDモデルを選択した場合は、技術的な理由で2.5Lハイブリッド
になってしまいます。
(直列4気筒でクラウンロイヤルサルーンやアスリートと同じ)
はたして、そのようなクラウン マジェスタはどうなんでしょうか。
なお、今回はマイナーチェンジ後のマジェスタでお伝えします。
クラウンマジェスタ 外観
クラウンマジェスタはクラウンの最上級モデルであり、ロ
イヤルサルーン(やアスリート)と比較をすると全長が75㎜長くなっており、後部座席の居住性を向上させています。ドイツの車に例えるなら、「クラウン
ロング」と言ったところでしょうか。
フロントグリルとLEDヘッドライ
トに違い
ロイヤルサルーンと比較をしたときに、フロントグリルの模様が縦になっていることで違いが分かります。また、後期モデルよりロイヤルサルーンではBi-
beam LEDが標準で装備されるようになりましたが、ロイヤルは1灯であるのに対しマジェスタは2灯になっています。
マジェスタのオートマチックハイビーム装備車の場合、ハイビーム設定時に明るくない場所や周りの車のいない所だけをハイビームにしてくれる機能も装備されています。
リアから眺めるとマジェスタなのか
ロイヤルサルーンなのか分からず
マジェスタのテールライトは初代を除き縦型でした。しかし、この6代目マジェスタより、横長のテールライト変更になったため、ロイヤルサルーンとの区別が
つかなくなりました。
クラウンマジェスタFバージョン イン
テリア
マジェスタのFバージョンのインテリアの大きな特徴として、本革シートが装備されている点にあります。また、そのほかにも後部座席には豪華な装備があるよ
うです。
本革シートにウッドコンビステアリ
ング
シートヒーター&ベンチレーション機能付きの本革シートが装備されています。トヨタのセンチュリーに次ぐ高級車であっても、座り心地は悪くありませんが
いたって普通です。ロイヤルサルーンの延長という認識を持っています。
マジェスタにはウッドコンビステアリングが全グレード標準装備されています。ステアリングヒーターも装備されており、寒い日でもウッドの部分を触らなけれ
ば快適です。
快適な後部座席
マジェスタはショーファーカーとしての要素が強く、そのためロイヤルサルーン(やアスリート)として比較をしても後部座席に
ゆとりがあります。(足が伸ばせます)
スイッチ類が多いです。
サンシェイドはもちろん、リクライニング機能も装備されているのが「Fバージョン」の特徴でもあります。後部座席もシートの快適性はレクサスLSと比較を
すると、いたって普通ではありますが、金額も300万円ほど安い車両本体価格ですので、十分と言えば十分です。
使いづらいマルチオペレーション
タッチ
クラウン ロイヤルサルーンやアスリートにも同等のモノが付いています。
要するにカーナビの下に別のモニタが装備されており、それをマルチオペレーションタッチというそうです。基本的にはエアコンの操作・走行モードの切り替え
(ECOモードとかスノーモードとか)が出来ます。
頻繁に操作するであろうエアコンの調整の画面が常に表示されているのですが、例えばステアリングヒーターのスイッチは違う所に表示されるため、どこを探せ
ば良いのか分からなくなってしまいます。おじいちゃん運転手さんだと扱いに慣れるのに少々時間が掛かりそうです。
その代わり、ボタン類が無くなってスッキリしたインテリアになりました。
クラウンマジェスタ3.5ハイブリッド
走行性能
トヨタのハイブリッドは、よく「燃費は良いけど走りがつまらない」と言われたりしますが、必ずしもそうでは無いようです。
マジェスタ
3.5ハイブリッド 加速性能
正直に申し上げるとすると、メチャクチャ速いです。
ハイブリッドであるため、発進時にホイルスピンを起こさせることは出来ないものの、V6-3.5Lエンジンで加速し始めた瞬間に強烈なパワーを感じられま
す。かなり上品に加速するためV8エンジンのような加速を体感できます。
ちなみに、クラウンマジェスタには4WDの設定がありますが、こちらにはロイヤルやアスリートと同等の直4-2.5Lのハイブリッドシステムが導入されて
おり、このような加速性能とは ほど遠い存在になっています・・・。
クラウン マジェスタ 足回り性能
特別硬めに設定されているわけでもないのに、なぜかよく曲がります。首都高のカーブであまりスピードを落とさずに曲がっても、恐怖は一切感じません。アス
リートよりも曲がると思います。
乗り心地も悪くないため、よくできた車では無いでしょうか。
いなしサスペンションについての評
価
後期モデルより、クラウンの全モデルに「いなしサスペンション」が採用されました。振動をいなし、張りのあるグリップ感をもたらすサスペンションらしいで
す。
210系マジェスタは前期モデルも試乗したことがありますが、残念ながら「感動」はありません。微妙に何かが違うかな?くらいです。
ただ、体感的に微々たる違いだけで高い金額で開発するトヨタも頑張っていると感じてしまいます。(おそらく、今後は別の高級車にも採用されるのでしょう)
クラウンマジェスタ その他気になった
点
ステアリングスイッチが若干変更に
アルファードやヴェルファイアに搭載されているステアリングスイッチと同じものが装備されたものと思われます。
メルセデス・ベンツなどと同じく、左のインフォメーションディスプレイで燃費情報からオーディオの操作まで色々なことが出来ます。
ハイブリッド車であるため、タコメーターに変更することが出来ないのが少々残念です。(レクサスの一部車種は可能)
クラウンマジェスタ
Fバージョン 総評
今回トヨタはクラウンに異例ともいえる大きなマイナーチェンジを施しました。外観のデザインに大きな違いは少ないものの、サスペンションや剛性強化など、
乗り心地が大幅に改善された(との事)です。
今回は後部座席には着席せず、運転のみでしたが、加速性能・ハンドリング・高速時安定性など、実際に運転するのも悪くはありません。
あとは、トヨタらしく全体的に「普通に良い車」であるため、なかなか批評をするのが難しいのがクラウン マジェスタかもしれません。
関連項目:
トヨタ クラウン ハイブリッド ロイヤルサルーン(2.5/後期)
クラウンハイブリッド アスリートS
メルセデス・ベンツS550L
ヴェルファイア エグゼクティブラウンジ3.5
BMW5シリーズ 523i Mスポーツ
レクサス LS460 バージョンC(後期)
アルファード 2.5S 7人乗り(2WD/30系)
アウディ Q7 2.0TFSIクワトロ
トヨタ C-HR
S-T(4WD/1.2Lダウンサイジングターボ)
スバル
インプレッサG4(AWD/GK)
レクサス LS500h バージョンL(50系)
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