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スズキ ハスラー JスタイルⅡ ターボ 4WD
スズキ ハスラーはスズキ株式会社が販売しているSUVの軽自動車です。
SUVの位置づけですが、スズキ ジムニーのような本格的なSUVではなく、街中も走行出来るオシャレなSUVであると言えるでしょう。
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試乗車概要
SUZUKI HUSTLER J-STYLEⅡ TURBO 4WD
スズキ ハスラーは2014年より発売されているスズキの軽自動車です。また、ハスラーは商業的ヒット作とも言え、数々の賞も受賞しています。
東京にいるとあまり見かけない車ですが、SUVという特性上、地方の寒冷地では頻繁に走っており、売れている車であることが理解できます。
正式グレード
SUZUKI HUSTLER J-STYLEⅡ TURBO 4WD
排気量
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660㏄
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最高出力/トルク |
64ps/9.7kgm |
走行距離 |
約70km
(高速・街中) |
今回の平均燃費
|
14.0km/L |
車両本体価格 |
約200万円ほ
ど |
試乗日の路面状態 |
ドライ
|
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JスタイルⅡは特別
仕様車で、ハスラーの最上級グレードであるXターボ/Xをベースに豪華な装備や違いのある外観が特徴になります。実質最高級ハスラーに
位置する1台です。
あとは、今回の試乗車は最上級グレード+フルオプション装備であったことから200万円越えの軽自動車になってしまいましたが、200万円の価値があるの
かも考えてみたいと思います。
ハスラー JスタイルⅡ
ターボ エクステリア
今回の塗装色はアクティブイエロー ブラック2トーンルーフだそうで、基本的なカラーは黄色であるものの、屋根は黒になっています。
威風堂々を感じるフロン
トデザイン
ハスラー JスタイルⅡ フロント
ももいろクローバーZとDr.スランプ
アラレちゃんがCMを務めており、何となく可愛らしい印象を持てる車です。ここから見た限りはSUVのデザインというよりは、屋根が高めの軽自動車という
印象が強いです。
ハスラー JスタイルⅡ 横から
横から撮影
フェンダーあたりを見るとSUVなのかな?という印象を持てます。
JスタイルⅡ 標準装着15インチア
ルミはJスタイルⅡ専用
15インチ切削光輝ホイールが装備(JスタイルⅡ専用デザイン)
ちなみに、ハスラーは全グレードで15インチのホイールが装備されています。
HUSTLERをリアから撮影
たしかにバンパーを見ればSUVっぽいです。
軽自動車は車種によって商用車と共用になることから(アルト・ダイハツ
アトレー等)、外観から安っぽいイメージがあり、あまり好きではありません。しかし、このハスラーは安っぽい印象を持たせることが無く、最近の日本車では
珍しい、なかなか良いデザインではないでしょうか。
また、今回の黄色に限らず、カラーバリエーションも豊富であることから購入層は老若男女問わなさそうであり、しかもオシャレとも言えそうですね。
ハスラー JスタイルⅡ ターボ 内装
ハスラーの最上級グレードであるJスタイルⅡのインテリアを紹介します。
ごく普通の運転席まわり
高級感はありませんが安っぽさは感じませんし、日常の足として利用するには快適でしょう。ただ、特に凝っている部分も無く、本当に無難だと思います。
ちなみに、助手席のボックスを開くとテーブルのように変身します。このあたりは さすがアウトドアを意識した車であると感心出来ます。
フルオートエアコンも装備
さすがに「高級車」にはフルオートエアコンが装備されているようです。
しかも「ナノイー」だそうです。
ハーフレザー調のシート
座面などはファブリックシートです。
このようなシートは日産スカイラインやフーガの一部グレードでも採用されています。
しかも、
フロントシートヒーターも装備されています。(3連ボタンの一番右)
なお、4WD車であれば全グレード運転席のみにはシートヒーターが装備されます。
さらに、
フロントシートにはひじ掛けも装備されています。
通常、ひじ掛けが軽自動車に装備されていることは珍しく、今回のハスラーがいかに高級車であることが分かります。
広い後部座席
後部座席は写真で見る以上に広いです。
後部座席が広い軽自動車と言えば、アルトワークスも同様だったと思いますが、少なくともこのリクライニング付きのシートであればアルトワークスよりも4人
のドライブが快適であると言えるでしょう。
細かい部分が安っぽい
この部分だけを見れば商用車です・・・。
このようなデザインだと、あまりに味気なく、高級車ならもう少し高級車らしい演出があっても良いのでは ないでしょうか。
助手席は折り畳み式ですが・・・
助手席を畳めばテーブルになるとの事でしょうか?
しかしながら
この写真でも分かる通り、目いっぱい畳んでも相当の角度があり、ここにお弁当を置こうものなら簡単に落下してしまいます。もし、食べ物を粗末にしたくなけ
れば、この助手席を折りたたんだテーブルを使用しないことを推奨します。
収納は優れている?
ラゲージスペース
あまり面積は広くないため、このスペースにスーツケースを積むのは難しそうです。その一方、ウレタン素材と推測されるもので作られているため、キャンプ用
品などを積むことも出来そうですね。
完全に折りたたむことが可能。
乗車人数は減りますが、後部座席を倒せば、スキー板やスノーボードの板は入りそうです。さらに、助手席まで倒せばサーフボードも入るものと思われます。
そういった意味では、アクティブな活動が出来るクルマと言えます。
ハスラー JスタイルⅡ
ターボ 走行性能
ハスラーの走行性能を紹介します。今回は首都圏を走行したのみ ですので、雪道走破性などをお伝えすることは出来ませんので予めご了承ください。
まず、狭い道は得意なクルマ
狭い道も安心して走行することが出来ます。
4WD+SUVと言えば無駄に車体が大きく、ハドルのキレが悪いことから、あまり狭い道を得意としません。しかし、軽自動車枠に抑えられたハスラーでは狭
い所であってもSUVを連想させられず、快適に走行することが可能です。
「つくり」がしっかりしている
横浜はカーブが多い街でもあります。
どういうことかと言いますと、一般的な軽自動車でカーブに突っ込むと乗っている人全員が不快な思いをします。屋根の低い商用車と同じでしょう。なお、私は
昔、日産AD(ウィングロードの商用車)でドリンクホルダーに差し込んでおいた缶コーヒーを東京文京区でフっ飛ばした記憶があります。
しかしながら、このハスラーJスタイルⅡは、カーブをある程度のスピードで通過したとしても、ごく普通のクルマかのような印象を受けました。このことよ
り、足回り性能の開発に相当のお金を掛けたのだと思われます。
なお、以前試乗したアルトワークス(HA36S)とは比較にならず、決して足回り性能に感動があるクルマではありません。フェアレディZとセルシオで比較
するようなものです。
高速道路の走行性能
比較的道が良い高速道路を走行
思ったほど悪くありません。素晴らしい安定感は感じられませんが、大袈裟に表現するなら新しくなったプリウスと同じくらいの安定性はあると言えます。若干
横風に煽られるくらいでしょう。
滑らかな加速性能
ハスラーJスタイルⅡ ターボは、その名の通りターボが装備されています。
その加速感はあまりに滑らかであり、ターボ車に乗っている実感がありません。しかし、上り坂でも深くアクセルを踏まなくても力強く加速してくれるのは、ま
ぎれもなくターボ車である証と言えます。
何度もアルトワークスと比較をして申し訳ありませんが、アルトワークスは感動的な加速をする車に対し、ハスラーターボは実用上の不満を無くす味付けとなっ
ており、同じ660㏄でこれだけ差をつけられるのが不思議でもあります。
ハスラー JスタイルⅡ
ターボ 気になる点
デザインや走行性能以外にハスラーの魅力や残念な点を紹介します。
メーカーオプション 純正メモリーナ
ビ
埋め込み式に見えますが、メーカーオプションです。
メーカーオプションのナビと言えば立派そうに見えますが、主にカーナビ・オーディオ・(Bluetooth)の電話の機能のみとなっています。
ほとんど、外付けのカーナビと機能は変わりませんが、約13万円で装備出来るため、お得と言えばお得です。(詳細は後述)
優れた安全性1 デュアルカメラ
ブレーキサポート
スバルのアイサイトのようなものです。
2つのカメラが前方を眺めてくれているため、万が一衝突しそうになった場合には警告や自動的にブレーキを掛けてくれます。
また、安全以外でも、Xグレードでは前方の車が発進し自社が停車したままだと警告してくれる、先行車発進お知らせ機能があったりします。
なお、いつものコトですが、上記の衝突被害軽減ブレーキですが、精度については一切確認していませんので予めご了承ください。なお、センサーが思ったより
敏感に反応する印象があったということだけはお伝えしておきます。
優れた安全性2+快適性 全方位モ
ニタ
バックモニタはもちろんのこと、全方位確認することが可能。
もっとも、私は車庫入れする際に、この全方位カメラを車庫入れすることは出来ませんが、少なくとも死角に子供が隠れていたとしても容易に発見は出来そうで
す。
そういった意味では、優れた安全装備の1つと言えるでしょう。
クルーズコントロール
ハスラーの一部グレードにはクルーズコントロールが装備されています。ボタン一つで自動的に速度を維持してくれるため便利です。
ただし、てっきり衝突被害軽減ブレーキが装備されていると思い、高速道路でクルーズコントロールをONにしたまま放置をすると、当たり前のように前方の車
を
煽ることになります。遠まわしな解説でしたが、要するにレーダークルーズコントロール的なものが装備されていないようです。
なお、ごく普通のクルーズコントロールはJスタイルⅡターボのみに装備されています。(取材当時)
パドルシフトはターボ車のみ
ハスラーJスタイルⅡターボ車のみにパドルシフトが装備されます。
感覚的には、パドルシフトがただ装備されているだけという印象は拭えませんが、心地よくシフトチェンジが可能です。
ちなみに、
ライトは、プロジェクター式バイキセノンヘッドライトが装備されています。
ナイトイルミネーションは普通
決してオシャレな1台では無いようです。
タコメーターはデジタル式
タコメーターはデジタル式ですが・・・
TRIP/ODOメーターや燃費計などを表示した時点でタコメータは消えます。
そもそも、デザイン感の無いタコメーターは、走るためのタコメーターとは言えず、少なくとも車を見るだけでヨダレを垂らすようなオタクにはウケが悪いこと
でしょう。
アイドリングストップも標準装備
アイドリングストップの合計時間が表示されます。
Sエネチャージが装備されているためか、アイドリングストップにおける不快(エアコンの効きが悪い等)があまり感じられない気がしました。もしかすれば、
純粋にスズキの技術なのか、それとも季節が秋だったから、あまり暑くなかったのか・・・。
スズキ ハスラー JスタイルⅡ
ターボ 総評
オシャレでカワイイ、非常に魅力的な1台ですが、筆者のようなメタボなオジサンには似合わない1台かもしれません。
また、今回のハスラーJスタイルⅡ
ターボは、装備面でも高級車に引けを取らない装備も魅力的です。問題点を挙げるとすれば、車両本体価格が200万円も掛かることでしょう。
一方の走行性能も、特別な感動こそ無いものの、優れた加速性能や安定感は、これは軽自動車なのか?と疑ってしまいたくなるほどです。
スズキ
ハスラー JスタイルⅡ ターボ まとめ
・ハスラー JスタイルⅡはハスラーの最上級グレード。
・最上級グレードであるため、装備内容は上等な乗用車並み。
・ターボの性能に感動は無いが、実用上は贅沢な性能を持っている。
・そのため、セカンドカーとしてだけでは無く、一家に1台としても十分。
・ただし、価格が200万円となるのがネック。
・Sエネチャージの魅力はよく分からなかった。
・カワイイ女子には可愛らしいデザイン。むさ苦しいオッサンには・・・。
筆者のようなムサいオッサンにはハスラーを購入するにしても、黒などの色が良いのではないでしょうか。ただし、運転好きであれば、ぜひとも150万円強で
購入できるアルトワークスの方が魅力的でもあります。
また、200万円の乗用車で、これだけの装備を持つクルマがあるかと聞かれれば、コンパクトカーのハイグレードの多くが該当するため、あえて軽自動車を購
入する意味を税制上以外では感じることは出来ません。
関連項目:
スズキ アルトワークス(5MT)
スズキ イグニス ハイブリッドMG
トヨタ C-HR S-T(4WD/1.2Lダウンサイジングターボ)
BMW ミニ
クーパーS(3ドア/F56)
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