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マツダCX-5 XD プロアクティブ
(ディーゼル/2WD)
マツダCX-5はマツダが販売するSUVで、コンパクトSUVと呼ばれるCX-3よりも大きく、今回は2017年に新型が発表されて間もないCX-5
XD プロアクティブの試乗記です。
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試乗車概要
MAZDA CX-5 XD PROACTIVE
初代CX-5
CX-5は2代目になり、フロントデザインが主に変更された印象がありますが、車に興味が無い場合、よく見比べなければ変更点に気づくことは無いでしょ
う。
見た目は現行型CX-5の方がスポーティになった印象ですが、フルモデルチェンジが施されたとは感じにくいです。
後ほど紹介をしますが、安全装備の改良が重点的に行われました。
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正式グレードと概要
正式グレード
MAZDA CX-5 XD PROACTIVE (Diesel)
排気量
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2,200㏄
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最高出力/トルク
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175ps/42.8kgm
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走行距離
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約1,000km
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今回の平均燃費
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16.8km/L
(満タン法)
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車両本体価格
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約330万円
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試乗日の路面状態
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ドライ・ウェッ
ト
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前回同様、CX-5 XD
プロアクティブは、グレードとしては中間グレードに位置しています。贅沢な装備こそないものの、必要最低限の装備が揃っているほか、特に安全装備が充実し
たグレードになっています。
CX-5のエクステリア
まずは、新しくなったマツダCX-5のエクステリアからの紹介です。
一目でマツダ車と分かる新しいCX-
5のフロント
新型CX-5のフロントデザイン
一目でマツダ車と分かるようになっている統一性は評価したいところですが、初代CX-5と比較をしても大きな変化は無く、マイナーチェンジをしたに過ぎな
いと思う方も多いと思います。
リアデザイン
CX-5を後方から撮影
こちらも一目でマツダのSUVであることが分かります。
CX-5のエンブレムの下に「AWD」という表記が無いことから、2WDであることが分かります。夏の北海道であるため、一般的に燃費の悪くなる4WDは
不要でしょう。
CX-5 横から撮影
CX-5 横から撮影
近頃は切光光輝のアルミが流行っていますね。
CX-5(マツダ全体)のフロントデザインは悪くはありませんが、それ以外はごくありふれたSUV車という印象です。カッコ悪いとは思いませんが。
CX-5のインテリア
続いては、CX-5のインテリアの紹介です。Lパッケージでは無いため、レザーシートの装備はありません。
シートは布製
CX-5のフロントシート
近頃のマツダ車は欧州車を基準として車づくりが行われており、このシートの座り心地も例外ではありません。比較的硬めに作られたCX-5のシートは座り心
地自体はそれほど良くないものの、長時間着席しても疲れません。
もし、柔らかめのシートを希望される場合、マツダ車はオススメできず、トヨタ ハリアーやレクサスNX(Fスポーツを除く)あたりが良いでしょう。
後部座席は広め
CX-5のリアシートは比較的広めでいいのではないでしょうか。
普段1名や2名で運転することが多ければCX-3ですし、3名以上で頻繁に乗車するのであればCX-5がオススメです。
ダッシュボード
ダッシュボード周辺はスタイリッシュになっています。
が、特徴あるインテリアとも言えません。
MAZDA
CONNECT(純正エンタテイメントシステム/ナビ)
マツダのナビは全車で統一されていますね。
現行型BMWの純正ナビを思い出します。
このコマンダーコントロールでナビを操作します。
これがマツダのナビが使いづらいと言われる理由で、日本の多くのナビはタッチパネルが採用されており、タッチパネルに慣れている日本人が突然このようなナ
ビを操作しろと言われても、いつもとは違う操作感覚で、当然使いづらいと答える人は多いです。最近のレクサス車も同様です。
しかしながら使い慣れてしまえば、地図の拡大縮小をする際にも前かがみになる必要が無く、走行中でも安全かつ容易にナビを操作することが出来ると思うので
すが、力説をしてもユーザーには なかなか理解されません。
なお、ナビの内容は初代CX-5と大差はありません。マツダならWi-Fiに繋げられるようなナビになることを期待していましたが、そのようなものはあり
ませんでした。
ステアリング・スイッチ
本革で巻かれております。
Lパッケージになるとステアリングヒーターも装備されます。
ステアリングスイッチ 左:エンターテインメント系の操作が主です。
ステアリングスイッチ 右:クルーズコントロール系のスイッチです。
一言:スイッチ類が多くよく分かりません。
2代目 CX-5インテリア総評
初代CX-5と比較をしてもどこが変わったのかが よく分かりません。
以上。
CX-5 XDの走行性能と安全性能
北海道の高速道路を走行
まず、走行性能に関しては、高速時の安定性は優れ、街中でもパワフルな加速性能(ディーゼル)を持ち、「非の打ち所がないSUVである」と紹介したいで
す。
また、SUVではあるものの、程よい大きさでもあるため、日本の狭い道路を走行するにも最適な1台であると言えるでしょう。
新しく搭載されたG-ベクタリング
コントロール(GVC)
ここで解説をすると長くなるので省略しますが、カーブや車線変更の際にエンジンの出力を自動的に制御し、四輪の接地荷重を最適化するものらしく、要する
に、G-ベクタリング コントロールが装備されることによって、快適性や安定性が増すということになります。
日勝峠(R274)を走行してみました。
そのため、このような峠道を走ると安定するのか?と走ってみましたが、テレビCMなどで放送されていたほど体感できるものでも無く、何も知らされなければ
何も気づくものもありません。
ただ、GVCを意識してカーブを抜ける際にアクセルを踏み込んでみると、なかなか気持ちの良い加速感を得られます。
マツダ
レーダークルーズコントロール(MRCC)
CX-5は全車速追従機能付きです。
Challenge
drive.netでは常に、レーダークルーズコントロールの必要性を紹介しています。今回は北海道1000kmドライブであったことから、この上なくあ
りがたい装備になります。
山道でも使用してみました(北海道の峠道は事実上の自動車専用道と認識しております。)が、カーブで前方の走行車が消えると加速を始めます。カーブで使わ
なければ優秀なレーダークルーズコントロールでしょう。
アダプティブLEDヘッドライト
(ALH)
アダプティブLEDヘッドライトとは、ハイビームとロービームを対向車や前方車両に応じて自動的に切り替えてくれる機能で
す。
さらに、アダプティブと表記されている場合には、車を感知する場所はロービーム・車を感知しない場所はハイビームに切り替えてくれるため、安全性が高くな
ります。
夕方の十勝平野にやってきました。帯広市内から15分も走行すれば街灯の無い道路になります。また、市内から遠くない場所であるため交通量もほどよく多
く、アダプティブ ヘッドライトの性能を確かめるにはピッタリの場所になります。
〇ハイビーム〇
対向車も前方車もいないと自動的にハイビームに切り替わります。
〇前方車両や対向車がいると〇
車のいない部分のみがハイビームになります。
写真中央の電柱をご覧いただければ分かりやすいです。
ただ、今回のテストドライブではアダプティブLEDヘッドライトとして機能することは稀で、
対向車が来たりすると、大半は完全なロービームに切り替わるが多かったです。
したがって、メルセデスやアウディ・レクサス等に搭載されているアダプティブ
ヘッドライトと比較をすると簡素化されているのではないかと感じました。もっとも300万円強で購入できる車両であることを考えると、これだけでもありが
たい装備であるとは思います。
レーンキープアシスト(LAS)
その名の通り、走行車線から逸脱することを防ぐ装置です。
ただし、CX-5の場合には車線をはみ出そうとすると、自動でハンドルが動き、車線からはみ出すことを阻止しようとします。
そのため、追い越しをしようとする際に、車線まで寄って対向車の有無を確認しようとすると、それだけで元に戻されるという何とも使いづらい装置にもなりえ
ます。
ただ、裏を返せば
この機能ですが、レーダーコントロールと併用すれば、車線変更が無ければ、ハンドルを握らなくても自動で運転できということにもなります。
ちなみに、ずっとハンドルから手を離したり、軽くしか握らないと、
いちいち うるせぇ と思った次第です。
ミッションは6AT
CVTでなければDCTでもない、このご時世にごく普通の6ATが採用されています。
あくまでCX-5はスポーツ走行をするための車でないコトを考えれば、DCTと異なりATはクセもなく、ごく自然の判断になるでしょう。(CVTは論外で
あると考えております。)
ミッションに関しては特に感想はありません。
2代目CX-5 i-ACTIV AWD 雪道試乗記
マツダには独自のAWD(4WD)システムであるiアクティブAWD(i-ACTIVE AWD)があり、悪路を走破すると言うより、雨天時や積雪時において優秀な性能を発揮するAWDシステムです。
なお、雪道試乗記の車両はCX-5 XD(ベースグレード)になります。
i-ACTIV AWDについて簡単に解説
マツダご自慢の4WDシステム i-ACTIV AWDですが、基本は2WD(FF)で走行しながら、タイヤの滑りを検知すると、前後で適切なトルク配分を行います。
ざっくり説明をすると「なんちゃって4WD」ですが、空転・滑りを検知する能力が優れており、人間が気付かないほどの空転・滑りであっても しっかり検知する他、ハンドルの切れ角やワイパー利用の有無、気温などを総合してトルク配分を行っています。
そして、このような4WDシステムは高級車にしか搭載されていないことが多いのですが、マツダの場合にはデミオやアクセラのAWD車にも搭載されます。
では、本編のシチュエーション別 雪道試乗記です。
高速道路における走行性能
北海道の高速道路
北海道の高速道路は頻繁に除雪が行われているため、降雪中でなければ雪道の高速道路になることは少ないです。ですが、雪が降った後は、轍&シャーベッド状の路面になっていることが多く、上の写真のような場合、特に車線変更では危険が伴います。
そんな危険(バランスを崩す可能性がある)な車線変更をi-ACTIV AWDを搭載したCX-5で試みましたが、安心して余裕で通過することが可能でした。
CX-5 AWDで雪深い道を走ると
定山渓温泉近くにある、車が1台通れるくらいで除雪がほぼされていない道があります。除雪がされていないため、スポーツカーであればブルドーザーになってしまうような道です。
(恐怖のあまり写真撮影を怠ってしまいました・・・。)
結論を申し上げると、CX-5が埋まることは ありませんでしたが、あまり真っ直ぐ進むことが出来ず、コースを外しそうで怖かったです。(道幅が狭いため、余計に感じたかもしれません。)
恐怖のアイスバーンの山道を通過する場合のAWDの性能
北海道の雪道はアイスバーン(またはブラック アイスバーン)が最も恐怖の雪道と言われています。ブレーキを踏んでも止まれない、上り坂で坂道発進を行っても登れず、ひとたび横滑りをすればコントロール不能など、事故を起こすリスクの高い路面と言えます。
国道393号線 毛無山峠名物 恐怖の凍結した連続ヘアピン
そんな この難所をCX-5で走行して感じた点が下記の2点です。
カーブ曲がる時はアンダーステア気味
雪道でなければ一切気になりません。ですが、アイスバーン状に凍結した路面においてカーブを高いスピードで曲がろうとすると、アンダーステア気味(ハンドルを切っても真っ直ぐ進む)になります。
ただし、CX-5には先述の通りG-ベクタリング コントロールなるものが装備されており、これによりアンダーステアが軽減されています。もし、G-ベクタリング コントロールが装備されていない場合、CX-5は雪道において曲がらない車になっていたかもしれません。
もっとも、他の車両と比較をしてもスピードを落としてカーブを曲がる分には一切の不便はありません。
アイスバーンにおける上り坂の発進性能は?
猛烈にフロントタイヤが滑りまくります!!ほぼ停止状態で普通にアクセルを踏んでいるのに、3,000回転以上まで普通に回転が上がります。そして、ものすごく滑っていることが分かります。
i-ACTIV AWDのウリの1つは「少しでも空転を減らす」ということですが、いい感じに空転し過ぎです。i-ACTIV AWDの開発者は、北海道のアイスバーンは想定外だったのでしょうか。
ただし、タイヤは無駄に空転しますが、アイスバーンであっても車はものすごく安定しており、両手でハンドル握っていれば、恐怖感は一切ありません。
CX-5 i-ACTIV AWD×G ベクタリング コントロール 雪道性能総評
上手に説明は出来ませんが、少し独特の制御をしているように感じられます。しっかり安心して雪道を走ることが出来る一方、乾燥した路面を走っているような感覚では無く、「雪道を安心して走っている」印象の強いものです。
マツダのi-ACTIV AWDは宣伝でまったく滑らないような売り文句であるがために重箱の隅をつつきたくなります。それゆえ、期待ほどのAWD性能では無いと言うのが結論であると言えます。
2代目新型CX-5
XDプロアクティブ 総評とまとめ
フルモデルチェンジを経て新型になったのですが、エクステリア・インテリアを見た限り、どこが変更になったのか分からない車です。まるでポルシェのモデル
チェンジを見ているようです。乗り味も先代CX-5と比較をしても変わった点はあまり感じられません。
一方、安全に関する装備は先代CX-5と比較をしても大きく改良されており、自動運転技術もそう遠くない未来のもだろうと感じられます。
新型CX-5 まとめ
・330万円で購入できるSUVとしては性能が良く、コストパフォーマンスに優れた1台。
・長距離ドライブが主ならディーゼル、街中ドライブ中心ならガソリン車がオススメ。
・欧州向けの車であるため、足回りと腰回りは硬めになっている。長距離移動が楽になる。
・AWDを選択すれば、雪道でも優れた性能を発揮。
・どれだけ良い車であってもマツダブランド・・・。
・宣伝では上質なインテリアを謳っているが、プロアクティブに関しては決してそう思えない。
CX-5は基本的にイイ車と評します。おそらく、筆者が今まで試乗したSUVの中でも5本の指に入るレベルです。ただし、先代CX-5と比較をしても安全
性能以外で魅力を感じることは無く、もし、CX-5が購入候補と考える方がいらっしゃるとすれば、旧型を中古で購入することをオススメします。
ただし、マツダのディーゼルは走らせ方によっては、壊れやすいとも聞きますので十分にご注意ください。
関連項目:
マツダ×ディーゼル 長距離ドライブは快適か? (チャレンジ企画)
実際に北海道の大地をCX-5 XDで1,000km走行し、マツダのディーゼルは長距離走行が快適かを検証しました。評価はこのページの試乗記より辛口です。
マツダ CX-5 XD
プロアクティブ(初代/ディーゼル)
マツダ CX-3 XD プロアクティブ
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