試乗車概要
Mercedes-Benz S-Klasse S550Long
排気量
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V8-4.6L
ターボ
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最高出力/トルク
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455ps/71.3kgm
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走行距離
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約100km
(街中・首都高)
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今回の平均燃費
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街中
5.1km/L
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車両本体価格
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1,600万円
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今回試乗したS550Lは、マイバッハを除けばS600Lに次ぐ最上級グレードの車両です。標準装備されているものが多く、一般庶民からすれば「贅沢なモ
ノ」しかオプションで選択するものは無いと言える車だと思います。
今でもお金持ちの人は こよなく愛しているクルマであるうえ、バブルの頃の名残なのか、いまだに日本国内においても左ハンドルが多く街中を走っています。
試乗地:東京都心
メルセデス・ベンツS550Lの走行性
能
今回の試乗車はAMGスポーツパッケージなどは装備されておらず、純粋にショーファーカーとしての走行性能となります。今回は高速道路のドライブは首都高
しかできませんでした。
街中走行編
これだけ大きな車体で、しかも日本国内においての左ハンドル車のため、運転は決して楽ではありません。その代わり、前方優先道路であったとしても、車の頭
を出せば皆さま止まってくれるようです・・・。
正直、このような車を運転するメリットを感じることが出来ません。
高速道路走行編(首都高)
街中では運転のしづらいS550Lですが、いざ高速道路で走行すればそれは一変、なんとも素晴らしい安定性と加速性能を体感できます。
首都高で比較的カーブは多かったのですが、思ったほどハンドリング性能は悪くありません。
駐車場編
これだけ大きな車だと駐車場に入れるのも一苦労・・・。
な~んてことはありません!
まず、バックモニタは装備されているので、後ろが見えにくいということはありませんし、なんといっても、ハンドルの切れ角が大きいため、普通のクルマでは
切り返しが必要な駐車場でも一発で入れられたりします。
(良く出来ていると関心してしまいました。)
ちなみに・・・、
このS550Lに限ったことではありませんが、左ハンドルの車の場合、駐車場の出入口にある発券機やマクドナルド等のドライブスルーで非常に苦労しま
す・・・。(1人の時)
少なくともETCの普及に感謝してしまう瞬間でもあります・・・。
少し過激な走行編
今回はヒミツのサーキットまで行く時間が無かった関係で、一般公道での過激な走行のため安全運転の範囲内での実施です。
加速性能:
S550とは5,500㏄相当の排気量性能を持つことを表していますが、実際の排気量は4,600㏄+ターボで一応ダウンサイジングターボになっています。
発進時にフルスロットルにすれば、重たいボディでありながら容易にホイルスピンを起こすことは可能ですし、たとえば3分の1程度アクセルを踏めば、容易に
X00km/hまでスピードが出せそうです。
追い越しも容易で、加速性能だけで見れば運転のしやすい車になると思いますが、燃費が悪すぎます・・・。正直ダウンサイジングターボの意味は無いでしょ
う。5,500㏄のクルマでも燃費は同じです。
ハンドリング性能:
正直ボディが重たすぎる印象を隠せないハンドリグ設定だと思います。カーブも安定した走りを見せてくれますが、首都高速
大橋ジャンクションのカーブを走行すると、自分で運転していても酔ってしまいそうです。
あとは、ウッドコンビステアリングで、革の部分が極端に少ない印象があり、手に汗を握るような運転時にはハンドルが滑ってしまいそうで少々怖いです。サー
キットを走るのであれば手袋は必須です。
メルセデス・ベンツS550ロング 快
適性
メルセデス・ベンツSクラスは言わずと知れた高級車です。(普通に大人しく走る分には)この上なく快適なクルマであると思います。
Air Matic
Suspension(エア マティック サスペンション)
エアサスペンションであることは容易に想像つきますが、それをコンピュータで「揺れ」を制御するというものです。東北・上越新幹線のE2系の一部車両や東
海道新幹線N700系などにもセミ アクティブサスペンションとして搭載されています。
例えば、高速道路のつなぎ目を通過する際にも揺れを感じることが無く、車内でグラスに注いだワインを飲むことが出来そうです。
また、スポーツモードに切り替えることでハンドリグがスポーティになるとの事ですが、あまり大きな違いを感じることは出来ませんでした。(その代わり
SPORTに入れても乗り心地が良い)
超 静粛性に優れたV8エンジン
世界で一番静かなクルマ
1位 トヨタのV12エンジン(センチュリー)
2位 トヨタのV8エンジン(レクサスLS/旧マジェスタ/セルシオ)
3位 トヨタのV6エンジン(クラウン/マークX)
だと思っていましたが、これは大きな間違えであることに気付かされました。
なお、今現在センチュリーに乗ったことが無ければ、ロールスロイス ファントムなどの世界の最高級車にも乗ったことはありません。
それはさておき、S550の走り出しは、オーディオOFFにしても
ほとんどエンジン音が聞こえること無く、回転を上げてもV8の心地よいサウンドが聞こえるほどです。にも関わらず、強烈な加速を体感できるこの車は、扱い
を間違えれば利口なライオンのようになってしまいます。
ちなみに窓を開いて加速してみると、ターボの音がガッツリ聞こえます。
インテリジェントドライブ (ディス
トロニック プラス 他)
E220dのページで詳しく紹介しているので、このページでは簡単に紹介します。
レーダークルーズコントロールに関して、この技術は素晴らしいものであると言え、前方の走っている車と車間距離を一定に保ってくれ、前の車がカーブを曲が
るならステアリングアシストが作動し、自動でハンドルが切れます。
後部座席の快適性も
メルセデスベンツS550Lの後部座席は実に快適で、たとえ大阪に出張があるときでも、このS550Lの後部座席なら、車で行きたいと感じる座席になって
います。これは高速道路走行中も快適で、オプションでデスクや読書灯を追加できるなら車内でも容易に仕事が出来そうです。
また、日本車と異なり足回りが柔らかすぎないため、後部座席に乗っていても安定していることが分かります。
このような車で移動できる役員は少々うらやましいと思う次第です。
(だいたい日本の大企業だと日本車に乗っていることが多いので)
メルセデス・ベンツ W222
S550ロング 総評
一言で述べるとすれば「素晴らしい」という言葉が適切です。また、技術も「素晴らしい」と申し上げておきたいです。
問題があるとすれば排気量でしょうか。レクサスLS460同様、4,600㏄の排気量とは日本の税制上、4,500㏄~6,000㏄の枠になるため、たっ
た100㏄の差で無駄な自動車税を払うことになるのです。とはいえ、車両本体価格1,600万円もする車を買う人が、そんなコトは気にしないでしょう。
メルセデス・ベンツは見栄っ張りの象
徴か?
よくベンツに乗っている人は見栄っ張りだとか成金だとか言われたりします。成金に関しては
その通りかもしれませんが、見栄っ張りに関してはいかがでしょうか。
だいたい見栄っ張りと主張する人は、
・クラウンやフーガなら500万円ほどで購入できる。
・日本国内においてこんなパワーのある車は必要ない
と主張されるようです。
ですが、残念ながらクラウンやフーガでは180km/hで走行している時に、指一本では運転できないでしょう。つまり、精神的にも運転しているだけで「ゆ
とり」を持てます。また、パワーが不要だとお思いであれば、S300hからラインナップがあります。
いずれにせよ、大半は「僻み」であり、もし僻みでなく本当にそのように主張されるのであれば、ぜひ、メルセデス・ベンツ コネクション(東京 六本木・大阪 梅田)で無料の試乗してみることを
お勧めします。都心で運転しづらい以外は、ぜひ所有したくなると思います。
トライアルクルーズのページを参照してください。
関連項目:
E220ブルーテックAMGスポーツパッケージ
CLS350BlueTEC
Shooting Break
レクサス LS500h バージョンL(50系)
ヴェル
ファイア エグゼクティブラウンジ3.5
レクサス LS460 バージョンC(後期)
トヨタ クラウン マジェスタ Fバージョン
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