LS500hには下
記の通
りのグレードがあり、
・LS500h(1,121万円)
・LS500h Iパッケージ(1,180万円):ベースと比較をして充実した安全装備。
・LS500h Fスポーツ(1,310万円)
・LS500h バージョンL(1,465万円):上等な本革シート+後部座席を充実。
・LS500h エグゼクティブ(1,645万円):究極のショーファーカー。
となっています。(全グレード実質的にロングボディ。4WDの選択も可能)
今回はショーファーカーとしても十分に通用するであろうLS500h バージョンLの試乗記(運転席中心・・・)になります。
レクサス LS500h
バージョンL 外観
まずは、新型レクサスLSの外観を紹介します。
最高級のフラッグシップセダンでショーファーカーとしての需要もありますが、車高は低く抑えられ、クーペに近いボディになっています。乗り心地については
後述するとし、まずはLS500hの外観を紹介することにします。
レクサスLS500h スポーティな
外観
50系 レクサスLS500h
鋭い眼差しのフロントデザインは、スポーティな印象を持たせています。LSに必要があるか何とも言えませんが、北米重視路線から世界戦略車の1台になった
のだと考えられます。
すべてロングボディ化された新型LS
横から眺めるとロングボディ車であることが分かります。
そして、クーペ調のデザインは横から眺めた際にも影響があり、パッと見ただけでも車高が低く、流線型の美しいデザインであることが分かります。
印象的なCピラー(リアピラー)で
クーペの窮屈感を克服
トランクの長さが短く、パナメーラのようなデザインです。
デザイン的に好みではありませんが、クーペデザインと居住性を両立させているのでは ないかと思います。
レクサスLS リアデザイン
新型LSのリアデザイン
LC500などに採用されている涙目ライトは健在ですが、フロントデザインと比較をするとシンプルな印象を持ちます。ただし、LCと異なる点として、シー
ケンシャル ターンシグナル(流れるウインカー)は装備されているようです。
新しいLSのアルミホイル
凄く洗いにくそうなホイルです。
(もっとも長距離を走行してもそれほどアルミは汚れませんでした。)
ランフラットタイヤを装着し、さすがにショーファーカーであるため、低扁平タイヤは装着をしていないようです。
レクサス LS500h
バージョンL 内装(インテリア)
続いては、レクサスLS500h バージョンLのインテリアの紹介です。実用性はともかく、随所に日本の高級車らしい「こだわり」が感じられます。
50系レクサスLS 運転席
LS500h 運転席
ウッドコンビステアリング(本木目)はバージョンL以上に設定されています。また、本革シートもセミアニリンが採用されています。
ウッドコンビは高級感があって悪くありませんが、少しでも手に汗を握ると滑りやすいのが弱点でもありました。新しいLSではステアリングの内側のみにウッ
ドが、外側には本革が採用されたことで、滑りにくく、安全性が向上したと言えます。
かなり凝ったインテリアデザイン
好き嫌いは別にして芸術的なセンスがあると言えます。
特に、LCにも採用されているドアノブですが、人間工学に基づいたデザインは少し大きめになっており、握りやすいのが特徴です。JALの国際線ファーストクラスで提供されるマグカップの持ち手の部分と形状がよく似ており、小さいことなが
ら研究をしているのだと感じられます。
和風を感じられるデザインです。夜になると光ります。
必ずしも木目で無くても高級感は得られるというコトがよく分かります。
ただし、このような芸術作品が必要か?と問われれば答えは「Yes」とは言いづらいところでしょうか。
メーターパネルは液晶だが面積が狭い
液晶メーターパネル SPORT+モード
最近高級車しか乗っていない筆者にとって、デジタル速度計は出来ることなら必須アイテムにしたく、エコドライブの目安としてタコメーターは必須、出来るこ
とからアナログ速度計も表示させたいと思っています。
しかしながら、新しいLSのメーターパネルの面積は狭く、上記すべてを表示させるだけのスペースが無いのです。メーターパネルはカメラ映像うあ地図などに
も汎用がきくのにここまで狭くしてしまったのは少し残念です。
ハイブリッドであるがトランクは広い
ハイブリッドでありながらトランクは広く、スーツケースは4つ以上入りそうな印象です。
先代LS600hの弱点はトランクが狭いことにありましたが、現行のLSはゴルフバッグも数を積むことが可能であることから、役員車としては重宝されるこ
と間違えなさそうです。
レクサス LS500h
バージョンL 後部座席
レクサスLSは本来ショーファーカーであり、一番重要視されるべきは後部座席であると言えます。そこで、どのような後部座席に進化をしたかを紹介します。
足元は広いが先代より狭くなったLS
の後部座席はリクライニング可能
バージョンLやエグゼクティブの後部座席はリクライニング可能なシートになっています。
ただし、写真は目いっぱい倒していますが、筆者が満足する角度には届かないようです。(運転席参照・・・)
新型LSのホイルベースは長いため後部座席は当然広いです。
しかしながら、実際に着席をしたうえで、先代40系LSロング(実際に試乗した車両はLS600hL)と比較をすると先代LSは足を余裕で伸ばすことが出
来ましたが、現行50系LSの場合には足を目いっぱい伸ばすと助手席に足が当たってしまいます。
また、以前試乗した車両はLS600hLベースグレードでありながら、後部座席のオットマンが装備されていましたが、現行LSではエグゼクティブのみに装
備され、バージョンLですら装備されていないのも少し残念な点です。
シート調整は座席真ん中にあるリアマ
ルチオペレーションパネルで
以前はボタン一つで座席調整が出来ましたが、今ではこのようなパネルで調整する必要があります。
調整する時点で右側の座席か左側の座席かを選択する必要があるため、ワンタッチでの調整が出来ず、なかなか使いづらい装備のように感じられます。この座席
に座る客層の年齢は高く、果たして理解をしてくれるのでしょうか。
ちなみに、
オーディオの操作や
エアコンの操作もリアマルチオペレーションパネルで行うことが可能です。
リアシートも芸術的な空間に
後部座席の芸術的センスは前席に負けていません。ドアノブは人間工学に基づいて設計されてもので、デザイン性に優れていると言えます。
レクサスLS500h
バージョンL 走行性能
TNGAが採用され、かつてのレクサス車とは一線を画すクルマになりました。マルチステージ ハイブリッドの走った印象や足回り性能などを紹介します。
残念ながら乗った瞬間がクソすぎる
40系レクサスLS、30系セルシオに乗ったことがありますが、いずれも運転席に座るとフワフワの程よい硬さのシートが迎えてくれました。ホールド性にも
優れており、長時間の移動も快適です。
しかしながら、50系LS500h
バージョンLの座席は、座り心地は悪くありませんが、欧州車並みにシートが硬く、BMW7シリーズやメルセデスベンツSクラスの下位グレードと同じような
座り心地です。
なお、LS500h
バージョンLはLSの下位グレードでも無ければ、スポーツグレードでもありません。体にもフィットしますし、長時間の移動は快適ではありますが、従来の
LSやセルシオの良さを考えるとあまりに残念です。
アクセルを踏む感じに違和感
発進時にアクセルを軽く踏んでも
なかなか進みません。車両が動き始めないため、少し踏み込むと急激に加速をしてしまうのです。まるでドッカンターボの車両に乗っている印象で、ラグジュア
リー志向の強いLSでこの味付けは少し問題があるのではないでしょうか。
LS500hの500は5,000㏄相当のパワーがあることを表しますが、本気でアクセルを踏み込めば5,000㏄のパワーを感じられますが(めちゃく
ちゃ速いです)、普通にアクセルを踏んだ限りでは5,000㏄の要素を感じることはありませんでした。
少なくともGS450hでもV8エンジン並みのフィーリングがあったことを考えると、あまりに性能がダウンサイジングしたとしか思えません。5,000㏄
エンジンの魅力はベタ踏み時以外でも、街中の発進でも発揮されるはずなのに、その要素が一切ありませんでした。(制御の改善が必要そうです。)
低重心につき、足回り性能が大幅アッ
プ
新しいLSも悪いことばかりではありません。足回り性能が大幅にアップし、Fスポーツでは無いにも関わらず、ドライバー視点でカーブの走行が楽しいクルマ
です。これに関しては、ドイツのフラッグシップセダンよりも良くなった印象です。
もちろん、Fスポーツでも無く、ボディが重たいので、峠を攻めるには不適切な車ですが(面白くありません)、とにかくワインディングや首都高でも快適に走
行出来ます。人を乗せていても、カーブの手前で、スピードそれほど落とさなくても曲がること可能です。
プリウスなどTNGA採用の全車種に共通してい言えることは、カーブを曲がるときの性能が大幅アップしました。
高速道路における走行性能の格段に
アップ
写真は高速道路ではありませんが・・・。
(新型LSと同じGA-Lプラットフォームを採用した)レクサスLC500の試乗記でお伝えしておりますが、高速走行時における安定性に関しては、ドイツ
車並みの優れた安定感をレクサス車でも得られるようになりました。
50系LS500hも例に漏れず、高速道路走行時は指一本でも安心して走れるほどの性能があると言えます。強いて申し上げるとすれば、高速道路を運転して
いるだけでボディが重たいと分かってしまう点が改善されれば、さらに良いクルマになると言えます。
新型LSは街中では扱いづらい
新型50系LSは大きな5メートル越えのボディでありながら、美しい曲線美を持っているのが特徴です。一言で表すなら、大型クーペです。
感覚的にはポルシェ パナメーラを運転しているような気になりますが、車幅感覚がつかみづらく、都内の狭い道を走るのには非常に運転しづらいと言えます。
パナメーラは山道を走れば、街中で運転しづらいことなど
どうでも良いと考えられるほど走行性能に優れた1台ですが、レクサスLS(特にLS500h)においては、そのような魅力も感じることは無く、ドライバー
ズカーとして購入するには不向きな1台と言えるでしょう。
レクサスに採用されたマルチステージ
ハイブリッドシステム 軽く解説
従来、トヨタで採用していたハイブリッドシステム(THS)は2段変速制御(GS450hやLS600hなど)が採用されており、高速域を走行する前提の
レクサスとしてはギアが重たく、低速時における加速性能で不利になっていました。
あたらしく、LS500hで採用されるマルチステージ
ハイブリッドシステムは、4段変速制御(4ATと考えれば良いでしょうか。)になることで、低速時において加速性能を向上させながら、低燃費を実現するも
のとなりました。
4段変速制御と言いつつも、10段変速風に制御されるようになっています。(仕組みは違いますが、〇段変速CVTのようなイメージでしょうか。)そのた
め、一定の回転数で加速していくトヨタハイブリッドと異なり、AT車の感覚でシフトチェンジしながら加速していくのが特徴です。
マルチステージ
ハイブリッドシステム 実際に走ると
ATのようなフィーリングです変速ショックも無いため、快適であると言えます。
また、先代のV8のLS600hと比較をした場合に、モーターのアシスト量が大幅に増えたため、エンジンの性能が落とされても発進はスムーズになったと言
えます。
ただし、先述の通り、軽くアクセルを踏んでも加速せず、加速しないと思って少し踏み込むと急激にエンジンの回転が上がります。「無駄に」3,000回転ま
で上昇するため、静粛な車内が勝手にスポーツモードの音になります。
当然、少ない踏み込みで満足できる加速が出来ないことから、燃費にも悪影響を及ぼすことでしょう。少ない踏み込みで満足できる加速をするためには、
SPORTモードに切り替える必要があります。
マルチステージ ハイブリッドは、アクセルの加減一つで滑らかさが失われるため、運転が下手な方には不向きです。
レクサスLS500h
バージョンL 乗り心地
普段はお伝えしていない項目ではありますが、先代40系LSと比較をしても大きく異なる点があります。
足回りが硬くなった
コンフォートモードに入れて走行したとしても、路面の衝撃を吸収してしまいます。
スポーツタイプの車両も普段から試乗していることから、個人的には決して悪いとは思いませんが、先代の40系レクサスLSと比較をすると、かなり気になる
点になります。
先代40系LSは、段差を通過する際にもサスペンションが適切に衝撃を吸収してくれたのに対し、50系LSは路面の衝撃は多少抑えられているものの、その
まま車内へ伝わってきます。スポーツカーでは無いため、不快感は一切ありませんが、カーブを曲がる時の性能が良くなった弊害でしょうか。
その一方で、決して楽しいものでは無いものの、TNGAの恩恵を受けている車体は安定感のあるコーナリング性能を得ることが出来ます。これであれば、F-
SPORTも楽しみになります。
シートが硬くなった
先述の通り、50系LSのシートは硬めになりました。
多くの欧州車のシートは硬めに設定され、長距離の移動でも疲れないようになっており、レクサスLSでもそのようなシートが採用されました。
40系までのLSのシートはフカフカしていながら、体にフィットするため、最上級の座り心地を実現しつつ、長時間の移動も快適なものでした。ドイツの最高
級車のオプションや上級グレードに標準装備されるシートと同等のものです。おそらく主要マーケットであるアメリカ人好みのシートです。
それがヨーロッパ人好みのシートになったことで、今後のターゲット層がどのように変化していくのか気になる点でもあります。
また、シート調整の項目が多くなったため誰もが快適にフィットするよう調整が可能ですが(バージョンLおよびエグゼクティブのみ)、モニタ前後上下等以外
はモニタ上で操作を行う必要があり、筆者のような若くないオッサンにはなんとも扱いづらいものとなりました。
後部座席が狭くなった
50系LSの全長は5,235mm、40系旧型LSロングの全長は5,210mmです。
したがって、新型50系LSは全長が若干長くなったにも関わらず、後部座席は狭くなりました。先代LS600hLの後部座席に試乗した際には「自称」足の
長い筆者でも足を伸ばすことが出来ましたが、現行50系LSの後部座席では若干窮屈さがあります。
決して狭い後部座席では無いのですが、LS500hにはVIPが乗ることが想定されるのに、少し残念でもあります。
LS500h
Ver.L 乗り心地 総評
走行性能を考えれば、多少の足回りの硬さも気になりません。ですが、日本だけかもしれませんが、レクサスLSの本来の用途を考えた場合、本当に正しい乗り
心地なのか?と疑問を感じてしまいます。
ただ、考え方によっては、カーブを曲がる時でも過度なスピードでなければ、快適性が維持され、走行中に妙な横揺れを抑えられることから、総合的に判断をし
て、50系LSのような足回りにしたのかもしれません。
ただ、後部座席が狭くなったことも評価することは出来ませんし、50系LSは北米向けのクルマから、欧州向けのクルマに中途半端に路線変更をした。そんな
1台が新しいLSと言えるでしょう。
レクサスLS500h/LS500
レクサス セーフティシステム+A
ベースグレードのLSにはレクサス セーフティシステム+が装備、LS Iパッケージ以上のグレードにはレクサス
セーフティシステム+Aが装備されています。
今回はLS500h バージョンLの試乗記ですので、レクサス セーフティシステム+Aの性能について紹介したいと思います。
従来よりある安全システムですが、より一層快適になったものと言えます。
アダプティブクルーズコントロールで
も同乗者は快適に
アダプティブクルーズコントロール(ACC)の解説は省略します。要点をまとめるなら、ACCにより自動運転に近い状態が可能になります。
従来のアダプティブクルーズコントロールで発進から停止まで自動的に行う場合は、人がアクセルとブレーキを操作するのと比較をすると、「ぎこちなさ」が否めませんでした。
一方の新しいLSのアダプティブクルーズコントロールは、発進からブレーキまでスムーズに行ってくれるため、従来より大幅に進歩した
と言えます。停止する瞬間もブレーキを緩めてくれる機能があるため、運転席に座っていながら運転手がいると錯覚してしまうほどです。
執筆した2018年9月現在、レクサス セーフティシステム+Aほど優れたシステムは経験したことがありません。
レーントレーシングアシスト
(LTA)
こんなカーブでもアシストしてくれます。
車線の逸脱を防止するシステムで、車線からはみ出しそうに自動的にステアリングアシストが戻そうとするシステムです。高速道路などで、レーダークルーズコ
ントロールとあわせて利用すれば、ほぼ自動運転を体感できるシステムでは ないでしょうか。
クルーズコントロール+レーン トレーシング
アシスト(LTA)で走行してみると、多少のカーブであれば綺麗なラインどりでスムーズに自動運転を行ってくれます。
問題は、ハンドルから手を離した(に近い)状態であれば、上記のようなスムーズな自動運転を行ってくれますが、ハンドルをしっかり握り、カーブも自分のラ
インどりで曲がろうとすると、左に寄って行ったり、思うようにコントロールをすることが出来ない印象がありました。
また、クルーズコントロールがOFFの状態でもレーン トレーシング
アシスト(LTA)は作動しており、(カーブなどで)車線の上をギリギリで走ろうとすると、自動的に元に戻ろうとするため、常に「ぎこちない」走りになっ
てしまいます。
したがって、アダプティブクルーズコントロールで走行する際には、ハンドルに触れる程度にし、通常走行の際にはLTAをOFFにすることをオススメしま
す。
レーンチェンジアシスト(LCA)
走行中にウインカーを作動(3ターンシグナルの位置)させると、何もハンドル操作を行わなくても自動的に車線変更をしてくれる機能です。
高速道路で試してみましたが、直線で100km/h以下で走行していれば、ほぼ正確に車線変更を行ってくれます。ただ、速度が速かったり、カーブだったり
すると、車線変更するのにかなり時間が掛かるほか、途中でシステムが諦めて手動で車線変更する必要が発生したりしました。
テスラや日産プロパイロットなどでも同様のシステムは存在しますが、現段階における必要性はともかくとし、実際に試してみると、なかなか面白い機能である
ことが理解できます。
アダプティブハイビームアシスト
(AHS)も新しく
前方車両を検知するとそこだけロービームになります。
左:前方車や対向車が消えると完全なハイビームで走行します。
右:街灯がある場所でもハイビームが点灯します。
もともとトヨタ・レクサスのオートマチックハービームやアダプティブハイビームアシストは、夜間多少明るい街中(都心)でもハイビームになるものでした。
他のメーカーの場合、街灯があったりすると、ハイビームにならないことが多いです。
新しいLSにもアダプティブハイビームアシストは標準で装備されるようになりましたが、たとえ明るい都心であっても、対向車や前方車両以外にはすべてハイ
ビームとしてライトが照射されます。首都高を走行していても一部ハイビームになるため、周りが眩しくないか少し心配になるほどです。
首都高や都心で明るい場所では不要かもしれませんが、常に暗い個所にライトが照射される機能があることで、薄暗い場所でも安心して走行することが可能で
す。
警告システムは敏感でうるさい
運転になれていることもあり、狭い駐車場に入れる際も、勢いで周りの車や壁に近付きます。これは、LS500hに限ったことではありませんが、かなり速い
段階で自動ブレーキが作動します。
分かっていても突然自分の意志とは関係なく急ブレーキが掛かるため心臓に悪いです。
しかし、アクセルとブレーキを踏み間違える事故が多発する中、このような機能があることは仕方が無いと言えるですが、仕事柄ギリギリまで車を詰めて駐車を
する必要がある人にとっては辛い装備であることに違いはありません。
レクサスLS500h
バージョンL 気になる点
50系LS500hは、他にも数多くの最新テクノロジーが満載の1台と言えます。最新テクノロジー以外にも何か気になった点を紹介します。
デジタルインナーミラー
ルームミラーが通常の鏡であるほかに、後方のカメラで撮影した映像をルームミラーに映し出すことが可能です。
ただ、左の写真の通りのカメラの向きであることから、距離感に問題がありそうです。
サイドミラーで確認した実際の後方車両との車間距離(ルームミラーからだと近い印象です)
実際に試してみると、後方車両との距離感が分からず、通常の鏡の方が使いやすい印象を受けました。そこで2018年より発売されたレクサスESはサイドミ
ラーレスになりましたが、はたして距離感覚をつかむことが出来るのか少し心配でもあります。
左:薄暗い場所においてデジタルインナーミラーで後方確認
右:薄暗い場所においてルームミラーで後方確認
その一方で、薄暗いところで比較をしてみると、映像がハッキリ映し出されるため、薄暗いところ(時間帯)でも安心して走行出来ると言えるでしょう。
なお、夜間になると、それほど見やすい映像でも無いため、後方から追いかけてくる覆面パトカーの判別は不可能そうですね。
助手席のシートは運転席からでも調整
可能
以前は、シート背もたれの脇にこのようなボタンが装備されていました。(写真はクラウン)
しかし、50系のLS500hのシート調整は、運転席にあるボタンを押したうえで運転席のリクライニングを操作すると、助手席のリクライニングが動くよう
になっています。メルセデスベンツSクラスのパクリか?と心の中でツッコミを入れた次第です。
なお、Lと書いてあるボタンを1度押した上で、運転席のパワーシートを調整すると助手席のシートのみが動くようになっています。
なお、Ver.Lでは後部座席からもシートの調整が可能です。
シフトレバーはLC500同様プリウ
ス風
LC500のページでも紹介しましたが、LS500/LS500hのシフトも電気式になりました。
高級車には相応しいかもしれませんが、レクサスの場合は子供が簡単にいじれないようにしているためか、硬くて使いづらい(Dポジションに入れづらい)のが
特徴です。
シフトチェンジはパドルシフトで行います。
正直従来型のゲート式の方がカッコ良かったように感じられます。
大半の操作はモニタ上で行う必要があ
る
日常的に操作をするエアコンの操作やシートの調整はそのスイッチがあるため、問題ありませんが、いずれも「微調整」を行いたい場合には上記のようなモニタ
から行う必要があります。
そのため、例えばLS500h
Version.Lには28Way調整式フロントパワーシートが装備されていても、実際に使いこなすことは困難に等しいと言えます・・。
レクサスLS500h バージョンL
総評
クーペ風デザインになり、自分で運転する楽しさがあるかと聞かれれば答えはNO。役員車(書ファーカー)として考えたときに後部座席が広いかと聞かれれ
ば、ロングボディであることを考えるとNO。
日本車でありながら日本市場でも一方的にロングボディのみを設定し、日本のオーナーの駐車場ののことを一切考慮しない(立体駐車場では入らない駐車場もあ
る)点も、あまり良い評価をすることが出来ません。
一言でまとめれば、非常にクソな車である。と言えるでしょう。
50系LSは北米重視なのか?欧州重視なのか?日本のことは考えているのか?明確に見えてこない1台で、すべてが中途半端にセッティングされていると言え
ます。先代40系LSが北米向けでありながら、日本人も好んで乗れる1台であったことを考えると、残念でなりません。
また、ポリシーを持って搭載されていたV8エンジンも完全に廃止にする点も納得できません。アクセルを強く踏まなくても、ゆとりある加速が得られ、乗り心
地にも反映させることが出来ていたのに、重たいボディにV6-3.5Lハイブリッドまたは3.5Lターボだけというのは・・・・です。
V8エンジンを廃止にして、欧州の一歩先を目指したのかもしれませんが、エンジンの性能は数値だけで表せない部分もあり、これでは簡単に欧州車に離されて
しまうと言えます。
せっかく最新テクノロジー満載で面白いクルマであるにも関わらず、大変もったいない感が否めません。セルシオ時代より、レクサスLSは常に期待している車
です。マイナーチェンジなので改善されることを大いに期待したいところです。
関連項目:
レクサス
LS460 バージョンC(後期)
レクサス LX570(後期)
レクサス LC500 Lパッケージ(V8-5.0L)
トヨタ クラウン マジェスタ Fバージョン
メルセデス・ベンツS550L
BMW M4クーペ(F82/DCT)
マセラティ ギブリS Q4
メルセデスAMG C43 4マチック
メルセデス・ベンツC180カブリオレ
スポーツ
アウディA7 55TFSIクワトロ Sライン ファーストエディション
ジャガー XE S 3.0
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