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ジャガー XE S 3.0
以前、ジャガーXE 2.0L アドバンテージエディションに試乗しました。走ると思ったよる悪く無い1台でしたが、今回はV6-3.0Lスーパーチャージド エンジンを搭載したXE Sの試乗記です。
最強かと問われれば、答えは違います。なぜならジャガーXEにはXE SV PROJECT8があるからです。しかし、XE SV PROJECT8は限定販売車(完売)であるため、もはや手に入れることは困難です。
XE Sは実用上で最強の1台になりえるのでしょうか。
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試乗車概要JAGUAR XE S
ジャガーXE SはジャガーXEのハイパフォーマンス モデルに位置します。ライバルはAMG C43、BMW M340i、Audi S4あたりが該当します。
そして、車両本体価格も850万円程度であるため、スポーツセダンの入門としては手を出しやすい1台です。
搭載するエンジンはV6-3.0Lにスーパーチャージャーがついたもので、最高出力は380psに達します。
正式グレードと概要
JAGUAR XE S
排気量
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3,000㏄
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最高出力/トルク |
380ps/45.8kgm |
走行距離 |
160km
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今回の平均燃費
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9.2km/L
(満タン法)
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車両本体価格 |
約900万
円 |
試乗日の路面状態 |
ドライ
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ジャガーXE SはXEの中で事実上の最上級グレードに位置します。
ジャガーXE Sはダウンサイジングターボが流行っている中、燃費性能とは無縁と言いたいようなV6-3.0Lスーパーチャージドエンジンを搭載しています。そんなV6エンジンを搭載する唯一のジャガーXE、それがジャガー XE Sなのです。
ジャガーXE S(外観)
まずはジャガーXE Sのエクステリアデザインを紹介します。
ジャガーXE S フロントデザイン
ジャガーXE S フロント
扁平ホイールと相まって、ものすごくカッコイイ1台に見えてしまいます。フロントグリルにあるSマークも印象的です。
ジャガーXE S サイドデザイン
ジャガーXE サイドデザイン
ジャガーXE S リアデザイン
特段解説する必要は無さそうです。左右出しのマフラーが印象的というところでしょうか。
ジャガーXE S インテリア(内装)
ジャガーXEのインテリアは以前にもお伝えしていますが、上の写真からも分かる通り、XEとXE Sでは異なるインテリアになっているようです。
ジャガーXE S フロントシート
ジャガー XE S フロントシート
名称が長すぎてよく分かりませんが、XE S専用のスポーツシートが装備されています。本革シートなのかも公式サイトからは分かりませんでした。
座り心地はスポーツシートと呼ばれるだけのことがあり、硬めに設定されています。長時間の移動も快適に過ごせそうですが、筆者個人の意見としては、ドイツ車のような体に しっくり くるようなシートではありませんでした。(ホールド性が悪いわけでもありません。)
ジャガーXE Sのフロントシートは18Wayだそうで
どんな体格の人でもしっくり来るはずです・・・。
ジャガーXE S リアシート
XE S リアシート
Dセグメントセダンであるため、後部座席の広さに期待をしては いけません。
今回、ジャガーXE Sのインテリアを見て感じた点として、赤と黒の組み合わせが、より一層スポーティさを引き立てており、選択肢としては一番良いかと思いました。こちらのシートは有償では ありません。
シフトはお得意の うにょ~ってやつ
ジャガー・ランドローバー共通のシフトです。
ただし、F-TYPEやE-PACEが普通のシフトを採用している点を見ると、XEやXFの時期型もデザインが変わるかもしれませんね。
新しくなったナビ
純正ナビが新しくなりました。
と言っても、ジャガーの他、ランドローバーやレンジローバーと同等のものを採用しており、私は経験しませんでしたが、新しい純正ナビでも稀にフリーズするそうです。
ジャガーXE S 走行性能
XE Sではモニタ上で走行モードの切替が可能です。
狭い道の走行で感じる点は無し
ごくごく普通に走れます。
以前、メルセデスAMG C43を試乗しましたが、4MATIC(4WD)であったためか、ハンドルの切れが悪く、車庫入れや狭い路地の交差点では苦労した記憶があります。ですが、XE SはFRであるため、ごくごく普通の大きめの車を運転するような感覚です。
ただし、
20インチアルミのお蔭で車内のゴツゴツ感は半端ありません。
高速道路における安定性は優れている
ジャガーXE Sにて高速道路を走行
XE 20tと同様、高速時の安定感は想像以上に良いです。ただし、今回はヒミツのサーキットを走行することは出来ないので、超高速域での安定感は分かりません。(意外と、足回りが硬く扁平タイヤなので、逆に安定性を感じないこともあります。)
山道における安定性
山道におけるXE Sの走行性能
今回はヒミツのサーキットでも無ければ、沖縄本島のちょっとした山道の走行であったため、ジャガーXE Sの本来の性能を試すことは出来ませんでした。
しかしながら、普通のXEとXE Sの違いを最も体感することが出来たのが山道です。普通のXEも本気を出してカーブを曲がると安定していることが分かりますが、普通に走行した場合にはハンドルも軽く車体も傾きます。
しかし、XE Sにておいては、キビキビとしたステアリングになり、カーブを曲がる時の不安な要素はありません。本当であれば、昇天するほどの官能的なステアリングかをチェックしたい ところでした。
官能的なのは加速性能
V6-3.0Lスーパーチャージャーエンジンの威力は半端ありません。
6気筒3.0L+過給機の組み合わせは、ある意味最強の組み合わせとも言え、メルセデスAMGの43シリーズ・BMW
M40iシリーズ・アウディSシリーズとドイツの多くのメーカーが3.0L+過給機を設定しています。日本車も歴史を辿ればトヨタ
スープラ、フェアレディZ(Z32)があります。
そして、XE Sに搭載されるV6-3.0Lスーパーチャージドエンジンが特段優れているというワケではありませんが、2.0Lエンジンと比較をすれば絶対的な安定感があります。
そして、キックダウン時を含め、どの速度域でも猛烈に加速していくのは最大の魅力とも言えます。当然、首をしっかり固定しなければ、猛烈な加速に負ける可能性もありそうです。
ジャガーXE S ローンチコントロール
設定は面倒ですが、すべてをダイナミックモードに選択をして、トラクションコントロール・横滑り防止装置をOFFにし、レーシングモード?に切り替えます。左足で思いっきりブレーキを踏みこんで、右足のアクセルはキックダウン状態まで踏み込みます。
ブレーキを離した瞬間、
見事に後輪が空転しまくります・・・。
残念ながら、ジャガーXE Sにはローンチコントロールが装備されていないようでした。(もしかしたら、操作方法を間違えたかもしれませんが・・・。)
ジャガーXE S スポーツ表示
すでに、走行モードの切替が行えると紹介しておりますが、それ以外にもモニタ上には情報が表示されます。
左:加減速表示
右:ストップウォッチ
加減速表示もストップウォッチもサーキットを走るわけでも無ければ、何のために使うかは分かりませんが・・・。
ジャガーXE S 総評
普通のジャガーXEと比較してもハンドリングにおいて安定感は優れており、加速性能は素晴らしく、V6-3.0Lエンジンの安定感も良いです。かといって、街を走れば乗り心地は良くないものの、運転をしづらいとは思えず、FRであるがゆえに車庫入れも容易です。
では不満は何か?と問われると、少し無難すぎる点にあるかもしれません。特にクセがあるわけでも無く、かといってアウディSシリーズほどの感動はありません。また、スポーツタイプを売りにしている1台でありながら、唯一のMTモードであるパドルシフトもパッとしません。
とは言いつつも、普段使いで驚くほど快適であり、長距離移動時にも高性能を得られるジャガーXE Sは優れたグランドツーリングカーかもしれません。
関連項目:
Jaguar XE ADVANTAGE EDITION
メルセデスAMG E43 4MATIC
メルセデスAMG C43 4マチック
ランドローバー ディスカバリースポーツ
マセラティ ギブリS Q4
アウディA7 55TFSIクワトロ Sライン ファーストエディション
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