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BMW 5シリーズ 523d Mスポーツ

G30/ディーゼル

BMW 523d Mスポーツ G30

BMW5シリーズは、BMWが販売しているEセグメント セダン(またはツーリングワゴン)で、ライバルはメルセデス・ベンツEクラス、アウディA6、レクサスGSあたりになります。


試乗車概要

BMW 5 Series 523d M-Sport

BMW5シリーズはG30/31で7代目です。

先代F10より、直列6気筒NAエンジンは廃止され、全グレードにターボが搭載されました。

現行G30も同様ですが、530e Blue Performance(プラグインハイブリッド)が発売された点や、V8エンジンを搭載したM550i xDriveが日本に導入されていない点が先代との違いとなります。



正式グレードと概要

BMW G30 5 Series 523d M-SPORT

排気量
2,000㏄
最高出力/トルク 190ps/40.8kgm
走行距離 500km
今回の平均燃費
14.0km/L
車両本体価格 800万 円以上
試乗日の路面状態 ドライ


今回は、5シリーズ の売れ筋になるであろう、523d Mスポーツ(ディーゼル)の試乗記です。ここのところ、Xシリーズ(SUV)におされて、セダンやツーリングの販売は苦戦しているとのことです。

今回試乗したG30 5シリーズは、発売されてしばらくは、523dが最低グレードとして販売され、のちに、523i(ガソリン車)が発売されました。523iと523dを同 じMスポーツで比較すると、523dの車両本体価格が25万円ほど高くなります。

また、523dと523i スタンダード(ベースグレード)同士で比較をすると、100万円ほど差があります。523iに装備されていないものとして、
・アダプティブハイビームアシスト
・コンフォートアクセス(スマートキー)
・マルチディスプレイ メーターパネル(液晶メーター)
・パワーシート

などが挙げられ、オプションで装備することも出来ません。523dスタンダードになると上記は装備されています。



JAL 日本航空



BMW 523d Mスポーツ エクステリア(外観)

まずは、BMW523d Mスポーツのエクステリアデザインを紹介します。決してイルミネーションの紹介ではありませんが、暗い場所で撮影を行ったため、デザインが少し分かりづら いかもしれませんのでご了承ください。


BMW 523d Mスポーツ フロントデザイン

BMW 523d Mスポーツ G30 フロント
BMW5シリーズ 523i Mスポーツ上:現行G30 523d Mスポーツ
左:旧型F10 523i Mスポーツ

こんな写真では、比較のしようが無いだろ?と筆者のことを批判してください。(そのうち別の明るい場所で撮影を試みようと思います・・・。)

基本的に、先代5シリーズと現行5シリーズのフロントデザインは似ています。車関係やBMWファンでなければ、区別がつかないでしょう。

ただ、ポルシェのようにデザインの改良に手を抜いているというほどソックリではありません。






BMW 523d Mスポーツ リアデザイン

BMW 523d Mスポーツ G30 リア
こちらも先代5シリーズに似ているかと思います。

デュアル エキゾースト テールパイプが装備されていることが先代との違いでしょうか?





BMW 523d Mスポーツ サイドデザイン

BMW 523d Mスポーツ G30 サイド
この写真でようやく523d Mスポーツの全貌が明らかになりました・・・。


<写真>
低めのタイヤ止めならフロントスポイラーを擦ることはありません。


BMW 523d Mスポーツ 19インチアルミ
Mスポーツには19インチのアルミが標準で装着されます。




BMW 523d Mスポーツ インテリア(内装)

BMW 523d Mスポーツ G30 インテリア

続いては、G30 523dのインテリアの紹介です。実は、先代F10 5シリーズと比較をしても、ほぼ大きな違いはありません。


BMW 523d Mスポーツ フロントシート 布製

BMW 523d Mスポーツ フロントシート
BMWの高級車にしては珍しく、布シートが採用されています。アルカンターラも使われています。
(オプションで本革シートの選択も可能です。)

見るからにスポーティなシートで、体にフィットするシートは、布シートでありながら座り心地が良いです。本革シートと異なり、座席に荷物を置いていたとし ても滑りにくく、実は本革シートより使い勝手が良いのでは ないでしょうか。


BMW 523d Mスポーツ クロス/アルカンターラ
アルカンターラの部分の触り心地も良いです。





BMW5シリーズ Mスポーツ用 スポーツステアリング

BMW 523d Mスポーツ スポーツステアリング
Mスポーツ専用のスポーツステアリング(スイッチ付き)

革の質感と言い悪くありません。ただ、スポーツタイプであることを考えると、少し径が大きいようにも感じられます。





スポーティな中にも高級感あり

BMW 523d Mスポーツ ウッドインテリアトリム
スポーティな中にも木目のインテリアパネルを用いることで高級感を得られます。




エアコンの操作性などは従来通り

BMW 5シリーズ エアコン周り
この辺は先代5シリーズと同様でしょう。





BMW5シリーズ 後部座席は普通

BMW 5シリーズ 後部座席の広さ
特筆すべき点は特にありません。
それほど広くはありませんが、特別狭くはありません。車格を考えると、もう少し広い方が良いといったところでしょう。








BMW 523d Mスポーツ 走行性能

BMW 5シリーズ スポーツモード
走行モードをスポーツに切り替えます。
(この場合はSPORT INDIVISUAL:足回り、エンジン等 個別に設定を調整できる。)

新しくなった5シリーズの走行性能を紹介します。


力強さが自慢の523dに搭載される ディーゼルエンジン

2,000㏄のターボディーゼルエンジンを搭載しています。

キックダウンしたときの性能は、悪い(急加速が得られない)のですが、通常走行においてはV8エンジン並みのトルク感があり、気分的にも快適です。日本の 高速道路であれば十分な性能ですし、街中の走行であればターボのついたガソリン車よりも快適です。

なお、どこかの自動車ニュースに「G30 523dのディーゼルエンジンはガソリン車並みに静か」とか記載されていましたが、これは誰が聞いてもウソだと答えるでしょう。音もさることながら振動も 小さいとは言えず、車内にいてもディーゼルだと すぐに分かります。






BMW 523d Mスポーツ安定した山道走行

BMW 523d Mスポーツ 山道走行

先代5シリーズ同様、コーナリング性能は安定感があり、大きいボディでありながら、大きさを感じさせません。また、力強いディーゼルエンジンは上り坂で あっても、軽く踏み込むだけで坂を登っていきます。

もちろん、5シリーズは峠を攻めるような車ではありません。ただ、これだけの足回り性能を持っているなら、夏の軽井沢や那須高原を楽しむのに最適な1台と 言えます。メルセデス・ベンツ Eクラス スポーツよりも楽しいハンドリングです。




G30 523d Mスポーツ 高速道路の走行

BMW 523d Mスポーツ 高速道路走行
BMW5シリーズ 高速道路において安定感が優れていることは紹介するまでもありません。

首都高など橋のつなぎ目を通過する際も、コツンと小さな揺れを感じるくらいで、ラグジュアリー車にある横揺れは、ほとんどありません。

ただ、先述の通り2,000ccターボディーゼルエンジンを搭載しており、高速域においての追い越し時には少しパワー不足を感じます。(一度速度を一定に すれば全く問題はありません。)




BMW 523d Mスポーツ 走行性能を考える

リアから
先代 F10 5シリーズ

先代F10 5シリーズと現行G30 5シリーズの走行性能(ハンドリング等)を比較すると、大きな進化は感じられませんでした。ただ、F10 5シリーズも優れた走行性能を持っており、むしろ進化をする必要も無かったというのが正解でしょう。






現行BMW 5シリーズの主な進化した点

車としての基本性能には大きな進化は無かったものの、電子デバイスには いくつか進化した点があります。今となっては当たり前になりつつある装備ですが、紹介します。



長距離ドライブがさらに快適に ドラ イビング・アシスト・プラス

レーダークルーズコントロールは先代F10 5シリーズにも装備されていました。でも、G30はさらに快適な装備がつきました。

ステアリング&レーン・コントロール・アシスト
ステアリング&レーン・コントロール・アシストが装備されました。

ステアリング&レーン・コントロール・アシスト左上のボタン(ハンドルのマーク)のスイッチを押すと、ステアリングを自動的に操作してくれる機能です。

レーダークルーズコントロールと併用すれば、ほぼ自動で運転してくれるため、長距離の移動も快適になります。

実際に高速道路で使ってみると、直線で隣に車がいなければ「絶妙」と言えるでしょう。時々隣の車に寄ると少し怖いです。







便利な機能ではありますが、
ステアリング&レーン・コントロール・アシスト
上記のようなきついカーブになると、アシスト機能を諦められてしまうため、手動で操作が必要になります。

したがって、あまり一般道では使わない方が良さそうです。




カメラは全方位 トップビューカメラ

トップビューカメラ
近頃の車両では当たり前になりつつある上から見えるカメラです。
記憶が間違えていなければ、この技術を最初に有名にしたのは日産「エルグランド」です。

なお、このカメラの映像で物にぶつかるかの判断をするのは危険ですが、駐車場に真っ直ぐ車を入れたい時には重宝したりします。


でも、
フロントカメラ
信号の無い人通りが多い交差点では重宝するでしょう。





BMW コネクテッド ドライブ

BMW コネクテッド ドライブ

スマートフォンと連携させたり
オペレーターとお話が出来たり

車の中にいながらも日常の延長で生活をすることが出来るようです。

ここまで最新すぎるとついていくことが出来ません・・・・。







BMW G30 523d Mスポーツ 総評とまとめ

ステアリング&レーン・コントロール・アシスト

「車を愉しむ」性能は先代より維持しながら、特に安全における最新テクノロジーを惜しみなく注ぎ込んだ印象を持つ新型5シリーズです。

これだけ立派な車ではあるものの、近年はSUVの台頭でセダンが売れなくなっているのが大変残念でもあります。特にBMWにおいては、アクティブに活動し たいユーザーやメルセデス・ベンツと比較をしても若いユーザーが多いこともあり、仕方のない傾向とも言えるでしょう。

これだけセダンが売れないことを考えると、売却時にも相当値段が下がる可能性があり、車両本体価格も高く、新車で購入するするには勇気が必要な1台になり そうです。もし、売却時のことも考える必要があるなら、523d ツーリングが比較的価値が残るでしょう。

ディーゼル車・ステーションワゴンはガソリン・セダンと比較をすると価値が残りやすい傾向にあります。



BMW 523d Mスポーツ まとめ

・LuxuryとMスポーツの売れ行きはだいたい5:5くらい。
・タイヤ代以外の日常生活のことを考えると、Mスポーツがオススメ。
・車体は大きく、昔の立体駐車場への入庫は難しい。
・トランクはそれほど大きくない。
・メルセデス・ベンツEクラスより楽しい。レクサスGS Fスポーツより乗り心地が良い。
・難点は車両本体価格高いこと。

個人的には好きなクルマです。ただし、もし大きな車を運転することが苦痛では無く、車を日常の足と考えるのであれば、BMW X3/X5の方が将来的には良い買い物をしたことになると言えます。

また、性能を考えるのであれば、ツーリングを検討されては いかがでしょうか。







関連項目:
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