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アウディ Q5 2.0TFSI クワトロ (FYB)
ラグジュアリーパッケージ・アシスタンスパッケージ・エアサスペンション装備車
2代目アウディQ5はアウディA4やA5をベースとしたSUVで新型MLB
Evoプラットフォームが採用されています。ライバルとなるSUVはメルセデス・ベンツGLCクラス、BMW X3などです。
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試乗車概要
AUDI Q5 2.0TFSI Quattro(FYB)
世界的にヒットたアウディQ5は第2世代に入りました。プラットフォームやクワトロシステムは一新され、最新テクノロジー満載と言えるでしょう。
また、一般的に乗用車ベースのSUVだと2WDが設定されていますが、アウディQ5は4WD(クワトロ)のみの設定となっています。
搭載エンジンは直列4気筒-2.0LターボとSQ5のみに搭載されるV6-3.0Lターボとなっています。
正式グレード
Audi Q5 2.0TFSI Quattro (FYB)
排気量
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2,000㏄
|
最高出力/トルク |
252ps/37.7kgm |
走行距離 |
約1,600km
(高速・峠・街中) |
今回の平均燃費
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- km/L
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車両本体価格 |
約742万円ほ
ど |
試乗日の路面状態 |
ドライ・ウェッ
ト
|
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今回試乗したグレードはQ5 2.0TFSI クワトロで、
Q5の中では最低グレードになります。上のグレードを見ると、2.0TFSI クワトロ
スポーツ・SQ5となっています。ただし、アシスタンスパッケージを装備した車両であったため、アウディの最新テクノロジーの体感することは出来ました。
アウディ Q5 2.0TFSI
クアトロ エクステリア
まずは、2代目になったアウディQ5の外観を紹介します。
アウディQ5 フロントデザイン
アウディQ5 フロント
これまで通りのアウディのデザインです。少したくましさを感じます。
ただし、アウディQ7と比較をすると
ただし、Audi Q7と比較をしても違いが分かりません。
ただし、実車を見て比較をするとQ7は巨大(7人乗りも選択できます)なSUVである一方、Q5はそこそこ大きさを感じられる程度のSUVです。
アウディQ5 やはり車高は高い
隣にセダン車を止めて比較をするべきでしたが、実際車高は高いです。
1,640mm(エアサスペンション装備車)となるため、古い立体駐車場への入庫は難しそうです。
なお、撮影時エアサスペンションで車高を低くした状態で撮影したため、車高が低く見えますが、走行モードの切り替えを行えば、車高が高くなります。
アウディQ5 リアから
なんだか、先代Q5と大きな違いが無いように見えます。
ただし、アシスタンスパッケージを装備したQ5には流れるウインカー(リアのみ。フロントはマトリクスLEDヘッドライトの装備が必要)が装備されます。
アウディ Q5
ラグジュアリーパッケージ インテリア
続いては、アウディ Q5のインテリアの紹介です。
アウディQ5のラグジュアリーパッケージとは?
・パーシャルレザーシート(本革シート)⇒通常は布シートが装備
・アダプティブ エアサスペンション
・アンビエントライト(30色)
となっており、金額が37万円となっております。
この金額が安いと考えるか高いと考えるかは人それぞれですが、37万円の追加で本革シートとエアサスが装備されるなら、装着しても良いオプションになるでしょう。
特にSUVの本革シートは売却時に高く売れる傾向にあります。
アウディQ5 フロントシート
一応700万円を超える高級車であるため、本革シートは必須アイテムでしょう。
電動シートも装備されています。
座った感じとしては、ドイツ車らしい座り心地ですが、やはりファブリックと比較をすると、フィット感は弱く感じられます。
見た目や売却時のことを考えなければ、ファブリックを選択するかQ5スポーツというグレード(スポーツシート装備)が良いかと思います。
アウディQ5リアシート
アウディQ5の後部座席は広いです。
DセグメントSUVは世界中の各社が競いあっており、車内の快適性も重視されていることが理解できます。実際に後部座席に着席をしても、狭さを感じること
は無く、見た目以上に快適な移動が可能です。
ラゲッジスペースは標準的な広さ
決して狭くもなく使い勝手は悪く無いでしょう。
特別大きなスーツケースでなければ4つは余裕で入りそうです。スキー板であれば、後部座席のどちらかを倒さないと難しそうです。
こちらにエアサスペンションのメリットがあります。
写真中央付近にあるボタンを押すと、車両後ろ側の車高が大きく下がります。大きく重たいものでも荷物の出し入れが容易になります。
シフト周りはQ7を縮小したイメージ
シフト周りがQ7と比較をするとコンパクトにされた印象です。
慣れてしまえば、シフトもナビ(Audi MMI)も使いやすい構造になっています。
アウディQ5 夜のインテリア
左上:Q5アンビエントライト 青
右上:Q5アンビエントライト 赤
左下:Q5アンビエントライト 白
ラグジュアリーパッケージを装備すると、
30色のアンビエントライトのカラーで夜のインテリアを彩ります。
このアンビエントライトですが、設定の仕方次第では、
青と赤に分けたりも可能です。(写真は後部座席)
まさに、ディスコです。色を変えれば、ラ〇ホテルとの融合も可能でしょう。
アウディのバーチャルコックピットは
今では当たり前の装備に
アウディQ5 バーチャルコックピット
バーチャルコックピットの機能は他のアウディ車と変わりませんので、詳しい紹介はこのページでは行いません。(詳しくはアウディQ7のページをご覧くださ
い。)
ちなみに、バーチャルコックピットはオプションで8万円ですが、アシスタンスパッケージを装備した場合はもれなく装備されます。
アウディ Q5
2.0TFSIクワトロ 走行性能
2.0TFSIエンジン
街中における走行性能は快適
Q5はそこそこ大きなSUVです。
ただし、これだけ狭い道であってもハンドルの切れも良く、運転に苦労することはありません。ただし、SUVの特性上、幅寄せに慣れるまで時間が掛かります。
高速道路の安定性も抜群
アウディQ5で高速道路を走行しました。
東名高速の御殿場I.C~大井松田I.Cの難所も安心して高速走行が可能です。また、横風に煽られることも無く、ドイツのセダン車と比較をしても、ほぼ遜色がありません。
Q5に搭載されている2.0Lターボエンジンも日本の高速道路であれば問題なく快適に走行出来ます。ただし、V6エンジンと比較をすると、力強さは物足りなく、ドイツの高速道路で追い越し車線を走行するのであればキックダウンやSモードへの切替は必要になりそうです。
クワトロの良さが分かるのは雪道だけでは無い。雨の山道も素晴らしい
以前、A4
クワトロにおける雪道走行性能の素晴らしさを紹介しましたが、滑りやすい路面は雪道だけではありません。雨の山道だって路面の状態が良くないことが多く、
滑ることがあります。
しかし、新しくなったクワトロシステムを搭載した新型Q5ですが、乾いた路面を走っている感覚で走行することが可能で、トラクションコントロールや横滑り
防止装置が作動することは一切ありませんでした。(タイヤの溝は7mm以上でした。)
アウディQ5
新しいクワトロシステムの紹介
今まで、アウディA4以上に採用されている4WD(クワトロ)はフルタイム式4WDと呼ばれ、常に4輪にトルクが掛かっている状態でした。そして、
2016年に発売されたA4 オールロードクワトロより、新しい4WD(クワトロ)として、スタンバイ式の4WDになりました。(今回のQ5も)
新しいクワトロシステムはコンピュータが滑りにくい状況と
判断すれば、自動的に2WDとして走行するのです。(A4 オールロードクワトロは後輪、Q5は前輪)
最大のメリットは、抵抗が減ることによる燃費性能の向上にあります。
ま
た、フルタイム4WDでないことにより、信頼度が減りそうにも感じますが、現代の大半の4WD車は高級車であっても、スタンバイ式を採用しているほか、も
ともと優秀なクワトロシステムをベースに作られていることから、滑り出す前にコンピュータが綿密に制御し、雪道や滑りやすい路面も安心して走行出来ます。
さらに、滑りやすさや走行状況に応じ、すべてのタイヤに独立したトルク配分を行ってくれることから、従来通りの安心したクワトロシステムになっているのです。
ぜひ、新しいQ5かA4
オールロードクワトロで雪道を走ってみたいと思った次第です。
アウディ ドライブセレクト
ドライブモードの切り替えが可能です。
一般的なアウディ車の場合、アウディ
ドライブセレクトで切換を行っても足回り性能に差を感じることはありませんが、今回のアウディQ5に関しては、アダプティブ
エアサスペンションが装備されているため、Dynamicモード等で車高を下げて走行すると、だいぶスポーティな印象です。
車高だけを調整することは出来ず、Dynamicなどに設定すれば車高が下がり、Allroadなどに設定すれば車高が高くなります。
オフロードに切替をするとエアサスペンションにより車高が上がります。
また、オフロードに相応しく、角度がモニタに表示されます。Q5は本格的なオフロードを走る車ではありませんが、クワトロの技術を用いれば、少しくらいの悪路なら走破出来そうですね。
(言うまでもありませんが、試す勇気は毛頭ございませんでした。)
ちなみに、アダプティブ エアサスペンションの制御は素晴らしく、路面状況に応じて減衰力を1/10秒単位で制御してくれるものです。
最近のアウディ車はローンチコント
ロールが装備されているとか?
装備されていると聞けば試したくなるものでして、
1.ドライブセレクトでダイナミックを選択
2.横滑り防止装置+トラクションコントロールをOFF(車種によっては長押し?)
3.ブレーキを強く踏み、アクセルをキックダウンまで踏み込むと・・・、
4.一定の回転数を維持されるようになったら、ブレーキから足を離せば急激な発進が可能です。
が、むち打ちになるような感覚は無く、A6 2.0TFSIクワトロやA4 2.0TFSI
クワトロですらホイルスピンを一瞬起こすのですが、Q5ではボディが重たすぎるようです。
あるいは普通のアウディ車にはローンチコントロールは装備されていないのでしょうか?(ローンチコントロールの条件をすべて整えても、フラッグのマークなどは出ません。)
Q5のブレーキ性能は悪く無い
重たいボディやSUVであることを考えれば、十分な性能を持つブレーキです。
また、洗車した状態から1,000km走行した時点で撮影した写真ですが、あまりブレーキダストが付かないのも魅力的です。
第2世代 アウディ Q5
2.0TFSIクワトロ 総評とまとめ
大きさは少し大きめであるため、運転が苦手な方が都心で生活するのには少し不便かもしれません。しかしながら、アルファードやエルグランドと比較をすれ
ば、十分に運転がしやすいのでは ないでしょうか。(比較対象が間違えているかもしれませんが、オプション無しなら650万円で購入可能です。)
足回り性能もしっかりしており、アメリカンテイストなBMW
X3と比較をすれば、アウディQ5はドイツ車に相応しいSUVだと申し上げられます。エンジンは、物足りなさはあるものの、不満は一切ありません。ファミリーユースなら必ずしもS-Lineパッケージが必要とも思えません。
不満があるとすれば、ドイツ御三家DセグメントSUVの中で唯一、日本仕様車にディーゼル車がラインナップされていない点でしょうか?今回1,600km走行したので
すが、約100Lくらいはハイオクガソリンを入れており、ロングドライブの時に財布を気にしてしまいます。
アウディQ5
2.0TFSIクワトロ まとめ
・ボディは広いが車内も広い⇒ファミリーユースに最適
・硬めの足回り/シートのため、長距離の移動も快適。乗り心地悪いというほどでも無い。
・エンジンの出力は十分。ただし、余裕が必要ならSQ5(V6-3.0L)がおすすめ。
・ライバルのDセグメントSUVの中ではポルシェ マカンの次にしっかりした性能の車両では?
・レーダークルーズコントロールなど安全装備は充実している。
・ただし、アウディの4WDシステム クワトロが一番重要な安全装置だろう。
⇒雪道や大雨の道でも「安心」して走行することが可能。
・エアサスペンションや後方安全装備等はオプション扱いですべてそろえると100万円掛かる。
最新テクノロジー満載で、素晴らしい1台でした。
ただし、オプションを選択しなければ、車両本体価格は安いものですが、充実しようとすると、750万円は掛かります。であれば、数百万単位で金額は上がりますが、SQ5も選択肢の1つかもしれません。
関連項目:
アウディ SQ5(3.0/クアトロ)
アウディ A4
2.0TFSIクワトロ(B9)
アウディ Q7 2.0TFSIクワトロ
アウディA6アバント
2.0TFSIクアトロ(後期)
アウディ
A4アバント 2.0TFSI クアトロ
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