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アウディ TTロードスター 2.0TFSIクワトロ
(8S/北米仕様)
アウディTTロードスターは1998年より販売されているスポーツタイプの車で、今回紹介する8Sは3代目になります。オープンカー(ロードスター)と
クーペの両タイプが用意され、ライバルはBMW Z4/メルセデスSLCクラスになります。
また、ハイパフォーマンスモデルとしてTT-S、スーパースポーツモデルとしてTT-RSが販売されています。RSは決してRoadsterの略称
では無く、れっきとしたスーパースポーツです。
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試乗車概要
AUDI TT Roadster 2.0TFSI Quattro
TTロードスターは、ロードスターの名の通り、ソフトトップ(布)が採用されています。そのため、カッコよさでマイナスになりますが、オープンにしたとき
のカッコよさは格別であると言えます。
今回のTTロードスターは北米仕様の車両となっており、日本仕様とは異なる装備がある場合があります。
正式グレード
AUDI TT Roadster 2.0TFSI Quattro
排気量
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2,000㏄
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最高出力/トルク |
223ps/37.7kgm |
走行距離 |
約100km
(高速・山道・街中) |
今回の平均燃費
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測定せず
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車両本体価格 |
約$50,000
(北米)
約700万円(日本)
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試乗日の路面状態 |
ドライ
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TTロードスター
は、2.0TFSI
クワトロおよびRS(クワトロ)の選択が可能です。TTクーペは2WDやエンジンのパワーを選択出来たりすることを考えると、TTロードスターは選択肢の
少ない車になると言えます。そして、TTクーペは4シーターに対しTTロードスターは2シーターとなります。
そして、今回の試乗車は普通のTTロードスターでありながら、オプションを充実させた1台です。日常生活でも極上の休日でも満足することが可能であること
を紹介したいと思います。
今回のロケ地はハワイ オアフ島(ホノルルがある島)です。
アウディTTロードスター
2.0TFSI
クワトロ 外観
まずは、3代目アウディTTロードスターの外観を紹介します。
3代目になり
よりスタイリッシュなフロント
アウディTTロードスター フロント
初代TTが情けないデザインであったことを考えると、代を重ねるごとにスタイリッシュになったのでは
ないでしょうか。少しやり過ぎ感は否めないものの、見た目もスポーティで気軽に乗れるスポーツカーでもありトータルで見るとイイ車です!
ちなみに北米アウディのホームページで確認をしてみたのですが、マトリクスLEDヘッドライトはオプションでも選択することが出来なさそうです。(日本仕
様は選択できます。)
TTロードスター
横から見たデザイン
横から見るとどっちがフロントでどっちがリアだか分かりません。
このあたりは、ボンネットが長いBMW Z4やメルセデスベンツSLCクラスの方が美しく見えます。
TTロードスター
リア&オープン
これぞオープンカーの醍醐味です。
雨が降りそうな天気であったため、ほとんどオープンにすることは出来ませんでしたが、やはりオープンカーはオープンにすると数倍もカッコよくなります。
アウディTTロードスター
2.0TFSI
クワトロ インテリア
続いてはTTロードスターのインテリアを紹介します。
開発者を何を考えたのか?色々と斬新なインテリアであることを紹介しようと思います。
Sスポーツシート パッケージ装備車
Sスポーツシートパッケージには本革シート(ナッパレザー)が装備されます。
座り心地はスポーツシートしては申し分ありません。そして、TTロードスターの場合、2シーター特有の運転席(助手席)の狭さを感じることは少なく、Z4やSLCよりは圧倒的に快適であるのが特徴です。
したがって、体が大きくて2シーターご希望であればTTロードスターはオススメ出来る1台では ないでしょうか。
アウディTTのセンターパネル
すごくシンプルですね!
トヨタ
クラウンを例に出すと、シンプルな内装にした結果、車のあらゆる操作をモニタ上で行う必要があるため、不便のようにも思えたのですが、実は違います。
TTのエアコン操作はシンプル
エアコンの吹き出し口で操作できるようになっています。
温度調節はダイヤルを回すだけで、大変シンプルであり、使いやすいかと思います。
でも、車内の真ん中にありそうなモニタ(カーナビ)が見当たりませんね。収納したスペースもありません。
カーナビはメーターの中に(バーチャ
ルコックピット)
カーナビはバーチャルコックピットの中にしかありません!
左の写真にあるようなコントローラで操作をすれば、バーチャルコックピットもその通りに反応します。
また、ステアリングスイッチでもバーチャルコックピット(カーナビ)の操作は可能です。
なお、写真はA4(B9)のものを流用いたしました。
カーナビ・オーディオ・コンディションチェック(アウディMMI)がメーターの中に入っているという点は斬新な発想だと言えます。
しかし、カーナビやオーディオの操作は助手席の人も行うことは多々あり、それが運転席からしか見やすくなければ、非常に不便なものと感じる方は多いはずで
す。TT以降のバーチャルコックピットが装備可能なアウディ車すべてセンターモニターは装備されていることが物語っています。
また、通常のアウディMMIの操作性と同じでありながら違う点も多いと感じられ、日
本仕様のTTで何度も練習して心の底から良かったと感じた次第です。
バックモニタのバーチャルコックピッ
ト内に
バックモニタもバーチャルコックピット内にあります。(オプション)
まぁ、バックモニタに関しては小さい車なので不要とは思いつつ、装備されているだけでありがたいとは思いますので、特にコメントはしません。
アウディTTロードスター
2.0TFSI
クワトロ 走行性能
近頃のアウディ車で2.0TFSIクワトロとついたエンジンは一般的な乗用車としては最強と言えます。A4
2.0TFSIクワトロはメチャクチャ速いですし、Q7 2.0TFSIクワトロは あれだけデブでありながら、余裕の走りを見せてくれます。
TT 2.0TFSIクワトロ は軽いボディにスポーツカーのハンドリグを備えた1台で、どのような面白い車になるのでしょうか。
地味にイイ車
乗った感じとしては、ゴツゴツしてますが、スポーツカーに相応しいハンドリング性能を持っています。と言っても、上品な味付けであることから、「峠を攻
め」ても悪くありませんが、それよりはツーリングが気持ち良い車です。
一方、A3ベースですがクワトロ(4WD)であるため、コーナリング性能は安定しており、少し面白味に欠けるかと思います。さらに、全体的に軽い印象があ
り(特にハンドル)、日常において運転はしやすいものの、「おもちゃ」の操作しているようです。
したがって、アウディTTは日常生活も安心することが出来、山道も安心することが出来る地味に良い車という説明が適切であるように感じられます。
アウディTT
高速道路での安定感は抜群
アメリカの高速道路(フリーウェイ)の路面状況は日本やドイツと比較すると良くありません。
そのため、足回りが硬めのTTの車内は多少揺れることが多々あります。ただし、それほど不快な揺れと言うほども無く、路面が荒い場所でも快適に走行出来ま
す。
言うまでもありませんが、高速道路の安定性能は抜群と言え、さすがドイツ車だと感じられる1台です。
TTロードスターはオープンが気持ち
良い
TTロードスターはオープンカーなので、天気が良ければぜひオープンにして走りたいものです。
アウディTTロードスター
2.0TFSI
クワトロ 総評とまとめ
TTクーペと比較をすると、高い金額を出しているのに座席は2人分しか無く、メリットは気持ち良い風に当たれるだけという、贅沢な1台
それがTTロードスターです。
金額はオプションを充実させて日本仕様で700万円を超えてしまいますが、607万円が最低ラインとして販売されています。したがって、A4やBMW3シ
リーズの購入を検討している方であれば無理すれば手が届く範囲になります。
また、TTクーペには1.8TFSI(2WD)がラインナップされ、470万円から販売されていますが、TTクーペ
1.8TFSIと比較をした場合には、2.0TFSIクワトロの出力性能は圧倒的であると言え、多少無理をしても2.0TFSIクワトロをオススメしま
す。
1.8TFSIも速いですが、2.0TFSIクワトロは軽く暴れ馬を操作するような面白さがあります。(ただ、4WDなので安定しています。)
アウディTTはそれほど感動する性能も無く、あくまでもファッションの一部になる車ではないでしょうか。
VWゴルフベースと言われるアウディ
TT
アウディTT、A3、Q3などはゴルフがベースとなっている車両で、4WDシステム(クワトロ)もアウディ社製のものではありません。したがって、A4や
Q5以上のクワトロとはシステムが異なります。
そしてスポーティなTTがなぜゴルフがベースとなっているのかを考えると、TTはファッション性の強い車で、本気で走る必要もなく、ゴルフベースでも十分
であると判断されているのかと思います。もし本気の走行ならRS5やR8もあります。VWグループで見ればポルシェもあります。
大衆車であるゴルフがベースと聞いてガッカリする方もいらっしゃるかもしれませんが、ゴルフは車両本体価格を考えても大変出来の良い車です。乗れば分かり
ます。少なくともプリウスをベースにCT200hを作ったのとはワケが違います。
したがって、TTも乗ってみてみ下さい。乗れば分かると思いますが、出来の良い1台です。
アウディTTロードスター
2.0TFSIクワトロ まとめ
・ファッション性重視の1台であり、山道を攻めるより都心や海沿いを走りたい1台。
・オシャレ重視でありながらエンジンや足回り性能は優れている。
・運転席/助手席は広くないがライバル車と比較をすると狭くもない。
・いろいろと斬新な装備がある。
・特にカーナビ(Audi MMI)の位置はナンセンスと言える。
・クワトロではあるがアウディ社製のクワトロでは無い。
2人乗りでトランクもそれほど広くなく、日常のすべてをアウディTTロードスターで過ごすのは不便かもしれません。しかし、休日のドライブが楽しみになる
ことが保証できる1台です。
関連項目:
アウディ A4
2.0TFSIクワトロ(B9)
アウディ SQ5(3.0/クアトロ)
アウディA6アバント
2.0TFSIクアトロ(後期)
アウディ
A4アバント 2.0TFSI クアトロ
アウディA1 1.0TFSI スポーツバック
レクサス CT200h バージョンC
トヨタ プリウスS E-Four
マツダ デミオXD(ディーゼル)
フォルクスワーゲン ゴルフ7 コンフォートライン
トヨタ 86 GTリミテッド
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