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アウディ A4 2.0TFSI クワトロ 雪道試乗記
このページでは、アウディA4 2.0TFSIクワトロ(4WD)で北海道の雪道における走行性能を検証します。
アウディA4
2.0TFSIクワトロ(B9)について詳しく知りたい方は前ページをご覧ください。
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試乗車概要(おさらい)
AUDI A4 2.0TFSI Quattro(B9)
2016年 8年ぶりに新型が登場し、フルモデルチェンジが施されたアウディA4は5代目になりました。
新しくなったアウディA4には、なんと1.4L(2WDのみ)の非力なエンジンも設定されるなど驚かされる点も多々あります。
なお、クアトロ(Quattro)は「4つ」を意味し、アウディ車の場合には4WD車を意味します。
正式グレード(おさらい)
Audi A4 2.0TFSI Quattro (B9)
排気量
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2,000㏄
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最高出力/トルク |
252ps/37.7kgm |
走行距離 |
約280km
(高速・峠・街中) |
今回の平均燃費
|
測定せず |
車両本体価格 |
約620万円ほ
ど |
試乗日の路面状態 |
スノー
|
|
|
新型アウディA4の
グレードラインナップは、
・Audi A4 1.4TFSI (2WD)
・Audi A4 1.4TFSI Sport
・Audi A4 2.0TFSI (2WD)
・Audi A4 2.0TFSI Quattro
・Audi S4 (V6-3.0L ターボ/クワトロ)
となっており、ノーマルグレードのA4としては、A4
2.0TFSIクワトロが最上級グレードになります。(そこからパッケージオプションを選択する必要があります)
アウディ
A4 2.0TFSI クアトロ 雪道試乗記 概要
さて、雪深い地域を目指すべく、ニセコの山奥にやってきました。ニセコ五色温泉と呼ばれる温泉で草津温泉や登別温泉同様、酸性の素晴らしい温泉に入ること
が出来ます。
ニセコ五色温泉への道のり(道道58
号線)
上記のルートだと、倶知安駅からわずか40分ほどの道のりですが、途中にはニセコスキーリゾートの中心地があったり、バラエティに富んだルートになってい
ます。夏になると、冬季通行止めが解除されるため、16kmほどの道のりとなっています。
今回のニセコの選定理由としては、ずばり「温泉に入りたいから」です。
また、温泉に入りたい以外にも、
・札幌から程よい距離
・イイ感じの峠道
・北海道内でもかなりの豪雪地帯で、相当雪が降り積もることが予想される
・冬季はニセコ五色温泉に向かうためだけの1本道となるため、交通量が少ない
(実際には、ウィンターアクティビティを楽しむために道道58号線を利用する人もいます。)
などなど挙げられます。
参考までに、訪問日の昼間の気温も-10℃ほどであったため、
濡れタオルも簡単に凍ります・・・。
アウディ
A4 2.0TFSI クアトロ 雪道試乗記 走行編
アウディA4 2.0TFSIクワトロの雪道試乗記をお伝えします。主に特徴をお伝えします。
クワトロ(Quattro)は轍にも
強い
轍
このような轍が道路にあると、車線変更する際にハンドルを
とられることがよくあります。特にスピードが出ていると、コントロールを失うためスリップを起こしたり、車線変更をしようとしても元の車線に戻されること
も多々あります。
しかし、今回試乗したアウディA4クワトロでは、若干ハンドルがとられるものの、一般的なクルマ(4WD車)と比較をすると、圧倒的に安定した走行が可能
です。
したがって、道路状況に関わらず、北海道の一本道でよくある「追い越し」という作業も、安心して行うことが出来ます。
街中における走行性能
札幌市内の雪道の特徴は除雪されていないと非常に滑りやすく、凍結していない路面であっても、歩いていて何度も転びそうになります。詳細は述べませんが、
積もった雪に車が通過することで雪の水分を失い、滑りやすくなります。摩擦の無い粉の上を歩くようなものでしょうか。
上の写真はカップルならば歩かなければならない道ですが、これだけ滑りやすければ、目的地に到着する前に疲れ果てそうです。
このような滑りやすい場所では、雪に埋もれるためスタックもしやすい他、真っ直ぐ走っていてもハンドルをとられるため、運転には十分に注意が必要です。
さて、実際にA4クワトロで走行すると、
・発進時は乾いた路面を発進するかのように動き出す。
・ハンドルは若干とられるものの片手運転は安全かつ十分に可能。
という素晴らしいレベルを持っていると感じられます。
ただし、
マンホールの上は雪が融けやすく、積雪具合によっては大きな落とし穴と化すことが多々あり、気付かずに勢いで通過すると、A4のような車の場合にはフロン
トバンパーを擦るリスクがあります。(フィットでも傷にはなりませんでしたが、ガシャンという音がありました。)
アウディA4で雪の高速道路を走る
と?
高速道路の様子
まず、車両紹介のページ(前ページ)で紹介した通り、Audi
A4にスタッドレスタイヤを装着し、高速道路を走行しても、安定感はノーマルタイヤとほぼ変わりません。そのため、恐怖感を覚えることはなく、雪深い地域
で長距離移動が多い方にはオススメしたい1台です。
一方、今回高速道路を走行した際には積雪が無く、積雪時の高速走行で安心できるかは検証することが出来ませんでした。まぁ、一般道において・・・・・安心
することは出来ます。
(・・・・・の部分は自主規制といたしま
す。)
雪山における走行性能
道道58号線は国道5号線から見るとニセコアンヌプリの裏側に位置する豪雪地帯です。
雪が多く交通量が少なく、除雪の回数はそこそこという道路であるため、ほぼ新雪状態で走行することが可能です。
しかしながら、このアウディA4
2.0TFSIクワトロで峠の雪道を走行すると、あまりに快適過ぎて雪道だということを忘れさせてくれます。また、A4は曲がらない4WDとは異なり、
カーブでも高い速度をキープ出来ます。
スピードがある程度出た状態でカーブを走行すると若干後輪が滑っている感覚になりますが、実際には大して滑ってなく、何とも雪道の走行が楽しい1台です。
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アウディ クワトロのシステムを軽~く紹介
そもそもAudiのQuattro(A4以上対象※)は、フルタイム方式で常時基本
50:50で前後のタイヤにトルクが配分されています。滑った際など4輪のうち、もっともグリップしている(滑っていない)タイヤにより大きなトルクを配
分することでスリップしそうな車体をもとの体勢に戻します。
※A3やQ3などはスタンバイ式4WDを採用しており、アウディ社のクワトロとは異なるシステムです。
1000分の1秒単位で行われるシステムは、人間が滑り出したと感じる前には元の体勢に戻していることから安心して走行することが出来るのです。
さらに、万が一限界を超えて大きくスリップした場合でも、ESC(アウディの横滑り防止装置)が作動し、体勢をもとに戻してくれます。
現代では他社の4WDシステムも優れており、アウディ
クワトロとの魅力の差は小さくなりつつありますが、200km/hを超える速度においても常時四輪駆動で走行する車は少ないと言え、アウディクワトロは超
高速域においても安定した走行が可能であると言えそうです。
おしまい
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アウディ
A4クワトロ 雪道の性能限界
どれだけアウディA4が優れた4WDであると言っても限界があります。坂道発進や雪の峠道におけるカーブの安定性では優れているものの、「止まる」という
性能では2WDと ほぼ性能差はありません。
実際、今回の試乗の際にも制限速度や法定速度の範囲内であっても、3回は焦る瞬間がありました。たまたまコンピュータが助けてくれたと思っています。
また一方で、道道58号線はほぼ新雪ですが、交通量の多い雪の山道の夕方(具体的には国道393号線キロロから小樽方面)は路面状態が究極に滑りやすいア
イスバーン状態に陥り、ここまで滑りやすい状態になるとアウディA4クワトロでも普通の車より少し安心というくらいで、気を抜くと簡単に事故を起こしそう
になります。
したがって、アウディ クワトロだからと言って無理な運転をしては ならないとアウディ自身に教わった今回の雪道の試乗でした。
(参考)アウディ
A4クワトロ 雪に埋もれると?
何も気づかずに駐車場に止めたら雪に埋もれた状態になっていました・・・。
隣の車に乗っていたオーストラリアからのお客様が、どうも楽しそうに見ていると思ったらアウディA4がブルドーザーのようになっていたのです・・・。
ちなみに、気温が-10℃でパウダースノーであったため、普通に直進して脱出することが出来ました。つまり、雪山の温泉で1泊し、翌朝
車を動かそうとしたときに、悲しくなる現象が多々ありますが、アウディA4クワトロなら、いつものように発進するだけでOKです。
ただし、
フロントが雪で塞がっているため、この状態で長時間アイドリングしていると、簡単にオーバーヒートすることがありますので注意が必要です。
さらに、こんなことをやり続けた結果、
タイヤハウスやホイールの中に大量の雪が詰まってしまいました。
特にタイヤハウスに雪が詰まるとハンドルが切れないなどの危険性があるため、定期的に取り除く必要があり、極寒の中、この作業に20分以上費やしました。
また、ホイールの中に入った雪は完全に取り除くことが出来なかったため、下り坂でブレーキを踏み続けた熱で溶かしました。
ということで、以上想像以上に疲れたアウディA4 2.0TFSIクワトロの雪道ドライブでした・・・。
アウディ
A4 2.0TFSI クワトロ 総評とまとめ
アウディA4
2.0TFSIクワトロに搭載されているエンジンはパワフルであり、北海道のような大地やヨーロッパでの長距離の移動も快適に行えることは間違いありませ
ん。
2WDモデルであるA4
2.0TFSIとは比較にならず、先代A4クワトロ(B8)よりもパワーのあるエンジンで、予算に余裕があるならクワトロを選択していただきたいです。
一方で車のあらゆる箇所が最新テクノロジー満載となったため、慣れるまでが非常に扱いづらい印象があります。
しかし、これがアウディの今後の標準となっていくことから、使いづらいクルマがどんどん増えてくるのでしょう。
と言いつつも、雪道での走行性能はどのメーカーの4WDよりも優れていると言えます。
そのため、雪国で生活をしたり、頻繁にスキーに出かけるのであれば、1番にオススメをしたいです。
よくスバルのAWDと比較をされますが、私自身はスバルのシンメトリカルよりも面白い印象があり、アウディの方が好きです。
Audi A4 2.0TFSI
Quattro まとめ
・とにかく雪道の走行性能に優れている。⇒雪道の運転が下手でも周りの誰よりも速く走れる。
・雪道以外でもクワトロなら山道や雨天走行時にも優れた走行性能を発揮する。
・2.0TFSIクワトロならパワーもあるため長距離ドライブも快適。
・元祖シーケンシャル ウインカー(流れるウインカー/リアのみ)は美しい。
・オービスの手前でお知らせしてくれる機能はありがたい。
・車に雪が積もっても、なぜか融けてくれる。
・純正ナビ(アウディMMI)が相変わらず使いづらい。
・後部座席は広くない。
・Sトロニック(DCT)のため、発進時にもたつく。好き嫌いがある。
・バーチャルコックピットは個人的には不要である。
・ヘッドライトは最低LEDヘッドライトがオススメ。オートマチックハイビームがある。
⇒マトリクスLEDヘッドライトにすればアダプティブヘッドライトがある。
車両本体価格が若干高くなりましたが、装備内容や走行性能を考慮すれば十分な内容になっています。あるいはある程度時間をおいてから中古車で購入する選択
肢もあります。
そして、6気筒や8気筒エンジンが大好きな私がおすすめ出来る数少ない直列4気筒2.0Lのダウンサイジングターボを搭載した車であると考えています。
関連項目:
プラドvsレヴォーグvsアウディA4ク
ワトロ(B8) 雪道に最も強い4WDは?
アウディ Q7 2.0TFSIクワトロ
アウディA6アバント
2.0TFSIクアトロ(後期)
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A4アバント 2.0TFSI クアトロ
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